Monday, November 20, 2017

高齢者のテント泊縦走へのステップアップ

今日は年配のお友達と、小さな山に登ってきました。

私は、そのお友達の思い込みを解除してあげるために、派遣されて来たんだろうなぁと思いました。

お友達は60代と思われ、ザックは5kg程度だということでしたが、すでに8年も月に2,3回の山歩きをされていて、この辺の山では知らないところはない、という博識。下積みは十分です。

でも、テント泊へ進む勇気が出ないでいるようだった。テントも、もう持っているのに、装備が重くて担げない、と思い混んでいるようでした。

しかし、実際のところですが、最近の装備は軽く、総重量10kg行かないでテント泊装備は持ててしまいます。

私が思うには、無雪期の(夏の)テント泊で最大の重さは水です。しかし、夏山だと水は売っていますので、たとえ、500ml500円であったとしても買えば、担がずに済むこと。なので、問題は思い込みのほうだと思いました。

ザックの重さ、歩荷っていうのは、思い込みとか刷り込み、という色眼鏡のフィルターがすごく強いです。それは、文化的に、山男が歩荷自慢だからだと思いますが、歩荷って実は、スリムな人のほうが強かったりもします。きっと余分に担ぐ体脂肪がないからと思うのですが。

若者が30kg担いでいて、自分はこれでいいと思うのも、思い込みですが、60代が5kgしか担げない!と思うのも思い込みです。それぞれ、筋肉量に応じた重さがあるはずです。

大事なことは、自分がやりたいことをやるには、神様は十分な肉体的資源を与えてくれているということに気が付くことかもしれない。

2点目の思い込みは、テント泊で縦走するには、20kgも担がなくてはならないというものです…私のテント泊装備は、実際8kgくらいですから、水4L食料1kg入れても、13kg。10kgしか担げないなら、食料1kg、水2Lにして水は小屋で買うことにすればいいし、9kgなら、食料1kg、水2Lでもどこへでも行けます。 水は4L入れても4リットルいることなんて、ほんとにめったにありません。たいがいは2リットルで十分。

なので、10kgくらいで、誰でもたいがいのルートには行けるんですが、その10kgが、ものすごい重さだという思い込みが強いのが、一般登山者の世界かもしれないです。

もし、その思い込みが解除できないと…小屋泊代を出さないと行けなくなり、山歩きが、お金がかかる趣味になってしまいます…。

しかし、だれを利するための思い込みなんだろうなぁ。

■ 思い込みが解除できるかどうか?は、教育なのだろうと。

思い込みが解除できるかできないか?は、判断の基準を、

 自分以外に置くか、
 自分に置く

ということなので、それは、基本的に自分で考えることができる、ということが、教育の意味なのだろう、と思いました。

例えば山の世界で、世間の普通、などという曖昧模糊としたものに合わせると、5kgのハイキング装備から、脱皮することすら、できなくなります。

しかし、そうしないで、自分はどれだけ担げるのかなぁ?と実際に試して、実験して確認してみると、たいがいは、意外な結果が出るものです。

私も10kgなんて!と最初は思っていましたが、実際に担いでみると、17kgなんて普通に担げたので…10kgが大変というのは、両手で持った時の重さの感覚で、背中に背負った時の感覚ではなかったのです。

たしかに、例えば体重が45kgしかない女性の筋肉量で25kg背負うのは、結構大変と思いますが、25kgを要求するような山なんて、なかなかないです。アイスクライミングのギア+ロープ一式含めて持つ、くらいな感じでないと、そんな重さにならない、ので、必要がないし…。

普通にハイキングしてしてきて、行きたい山、憧れの山が出てきた人は、実際、何キロ持てたら、その縦走ができるのか、試してみることだと思います。最初は水で。水なら捨てられるからです。

特にテント泊縦走へのステップアップは、見えてくる景色が日帰り登山とは全く異なります。

テント泊縦走を避けていると、どうしても、ふもとの山小屋に泊まってピストンという山から脱却できず、山と山の間のいいところを歩き損ねてしまいます。

自分のしたいことが実現可能かを率直に自分に問い合わせて、見極める力、それが教育の成果、ということかもしれないなぁ、と考えた今日の山でした。

今日一番楽しかったのは、みかん、でした。これは、唯一社会規範を犯して、自分の頭で考えて結果の行動だった、と思うから。

私にとっては、知らないところへ行けて、ちょっと楽しかった。遊具があるような、のんびりした裏山でしたので、山としては楽勝でしたが、裏山というものは、いろいろな道が多様についているものなので、とりあえず、探検として楽しめそうでした。

今日は、ご一緒した方の思い込みが解除されることを願ってやまない山でした。

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