Saturday, July 15, 2017

北杜市の太陽光発電乱立による環境破壊について

昨日は、大平牧場の話題が回ってきた。

北杜市は、言わずも知れたアルパインクライマーの町である。登山の人は知らない人が多いが、山登りには、世界的に知られる賞があり、登山界のノーベル賞に値するのが、ピオレドール賞。そのピオレドール賞を受賞した人が4人も住んでいるのが、北杜市であり、みな移住者。しかも4人も住んでいる。去年亡くなった谷口ケイさんもお住まいは北杜市だった。登山ガイドで北杜市に住んでいる人も多い。

つまり、北杜市というのは、日本中から優れた登山家が引っ越してくる土地柄なのである。地元の人は、そんなことは知らないが。

理由は、瑞牆、小川山、八ヶ岳が近いからである。

以下がその内容。



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みずがき湖よりもっと奥、北杜市須玉町の最も深部にある大平(オオビラ)牧場跡に行ってきました。ただのハイキングのようですが、そうではありません。ここに14.7メガという山梨県では最大となるソーラー発電施設の計画が進められているということで、現地見学会が今日あり、参加しました。


行ってみると想像を超える素晴らしい場所でした。瑞牆山に繋がる横尾山の稜線直下に広がる広大な草地で、北杜市にはいろいろな素晴らしい景観はあるけれど、どの場所とも違った解放感に溢れています。


まず、高圧線の鉄塔や道路、人家などの人工的な建築物が何も見えません。驚きました。こんな場所が北杜市に残されていたんだと。ここに何万枚ものパネルが並べられるのか!そんなことが許されることではないはずです。これこそ北杜市の貴重な自然の遺産として守るべきものだ、というのがまず感じたことです。


また、ここは一時は牧場として使われていたけれど、北杜市、韮崎市、甲斐市の水源・みずがき湖の涵養地でもあるということもあって、水源を汚染する牧畜には適さない場所だということです。水の安全という視点から見ても、パネルに含まれる有害物質の危険性が否定できないわけですから、この場所は太陽光発電にも適さない、絶対に避けるべき場所だということなるはずでは。


気持ちの良い草地を歩きながら考えたこと。この場所が太陽光発電ビジネスによってスポットライトが当たったことで、この場所の正しい活用の道を考える機会が私たちに与えられたのだと考えてみてはどうだろう。

起伏が思いの外あり平らな場所が少ないけれど、ハイキングや横尾山トレッキングのコースとしてははもちろん、子どもたちにとっても安全で思いきりアウトドアの遊びが楽しめる場所ではないか。北杜市にはそいういう場所が案外少ない。ここを人の手があまり入らない「観光地にしない」市民の北杜市立自然公園として借り上げる(買い上げる?)。これは地権者にとってもマイナスとはならないだろうし、これが一番の解決法ではないか‥等々。これからの観光は観光地にはないものに観光的価値が出る、というのが流れだろうから。


原発に代わる未来のエネルギーという美名のもとに、この国に残された貴重な自然の破壊と、地域の破壊が深く進行している、ということはもっと知られて良いことです。北杜市の太陽光パネルの乱立をなんとか止めようと、条例化に立ち上がった議員9人のうち6人が今日の現地見学に参加していました。この条例案は6月議会では残念ながら廃案となってしまったのですが、北杜市のあり方に深く関わる太陽光発電問題は解決すべき大問題として残されたまま。この大平牧場の活用を考えていく中で、何か道筋が見えてくるような気がしています。


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■ 奥秩父全山縦走の終点

大平牧場は、横尾山の麓にあり、もし奥秩父の全山縦走をしようと言う人がいたとしたら、八ヶ岳側の最終の山である。横尾山には、登山道があるが、瑞牆と横尾山の間は、稜線ではあるが、登山道はない。大平牧場は私有地だったためか、通れないようにしてあり、比較的自然が残されている。

大平牧場を知っているなんて、登山者でも稀だろう・・・ 横尾山は、登山者の入門者に良いような小さな山で、上級レベルの人が行くところではない。一般にクライマーはハイキングをしないので、瑞牆、小川山に流れて行ってしまう。

ただ、奥秩父全山縦走の終着点であり、八ヶ岳の展望台である。冬でも少しも危なくない。ちょっとしたドライブのついでにも登れる、良き山である。

このような山に行っても、いつもスカスカで誰もいないが・・・だからこそ、自分と山だけで対話できる。

人がいないことが価値になっている山である。(もちろん、無雪期は人が多い)

山に登っていると、自然は単純に美しいと思う。そういう自然をどう次世代に残していくのか?

目先の利益にとらわれず、人類、と言う視点でとらえたい。

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