Thursday, October 15, 2015

学習院大学の阿弥陀岳遭難事故報告書を読んで その②

■ リーダー教育

阿弥陀岳の遭難ですが・・・ちょっと気になることがあります。山行経験です。

山の経験が必要だとベテランにはだいぶくどいくらいにくぎを刺されています。確かに、経験は必要そうで、それがどういう中身なのかについてはとても興味があります。

私も、経験がない、という方に入るかなぁと思うので・・・。ただ私の山行数はここ数年とっても多くて、とっくに200座は超えましたが・・・一年5~6回しか登山しない人だと、100行くのに20年かかるので、登山歴20年と同じになりますが(^^;)、登山歴ってカウントどうするんでしょうね?

私は、山岳会に入るなら、ある程度歩けないとまずいと思って、自分である程度までは登れるようになってから、山岳会に来たのですが、どの程度かと言うと・・・。

山岳会に来た時点での登山経験が一般登山3年です。どういう内容かと言うと、単独で後立縦走4泊5日でき、冬山は厳冬期のロングルートである鳳凰三山程度です。

岩の経験は当然ですが、ゼロ。沢はこれから。地図読みは完ぺきではないけれど、尾根とコルくらい分かり、自分でルート設定できるという状態です。バリエーションは登攀要素がない場所であれば、歩けるかなというところです。

■ 大学では一般登山はしないのかな?

大学生というと、いわゆる一般的な縦走登山は、社会人になって登山を始めた人と比べて、やらないものなんだなぁと思いました。普通の山を地図読みする経験がないみたいです。この内容をみたら、地図読みはできなくて普通だなぁと思ったりしました。

 先輩が同行してくれる山行 = 先輩が後輩を無償で指導するという昔ながらのシステム

の具体的なあり方と思うのですが、山行履歴を見ると、

 リーダー 年間 約30山行 (含む岩トレ・本チャン)
 準リーダー 年間 17~8山行 (含む、岩トレ)
 新入生  年間 8山行 縦走 (初級岩トレ)

で、リーダーだけが非常に突出して山行数が多いです。先輩との同行数がもっとも多いのも、リーダーで、リーダー教育を受けていたことが分かりますが、みていると、前穂北尾根とか赤岳天狗尾根、厳冬期の南沢小滝や中山尾根、5月の富士山や岩トレの三つ峠など、一人では行けない山行にも多く行っており、どうやって行ったのかなぁ・・・、部内では一緒に行く人がいなかったのではないかなぁ・・・と思える山行履歴でした。

年間30山行は、大学生では普通なのかなぁ・・・よく分かりませんが、私は、大体年間50~60山行なので、結構控えめだなぁという印象です。大学生って、もっとたくさん山に行っているのかと勝手に思っていました。

12で割ると3以下なので、月4回ある休みのうち3回を山に充てれば、36山行ですから。まぁ月3回、山に行くか行かないかと言う感じでしょうか。 

先輩が同行する山行が、そのうち、28分の6、30分の5、30分の2、27分の7、9分の1。

これをみると、先輩たちは結構頑張っている風ですが、一人に偏りが見られるような気がします。
4年でトータル21回。山行数はおおよそ120とすれば、6回に1回です。個人的にはそれくらいで、結構教わるスピードとしては満タンな気がします。あんまりずっと一緒でも、学ぶことが飽和してしまうので。

≪おおよそのスケジュール≫

5月 新人歓迎 残雪期 雪稜
6月 初級岩トレ 
7月 一般縦走
8月 岩稜縦走
9月 一般縦走
10月 岩トレ
11月 アイゼントレ、冬山合宿偵察
12月 アイゼントレ
     雪稜
1月 八ヶ岳のバリエーション
2月 八ヶ岳 アイスゲレンデ
3月 山スキー
4月 八ヶ岳 雪 

と、おおよそピックアップするとこのようなスケジュールで、一般登山の経験が、圧倒的に足りないかもしれないなーと思いました。

単純にコースタイムの管理とか、水が足りないとか、日が暮れたとか、道に迷ったとか、そういうちょっとしたピンチの経験です。

夫と夏山で鳳凰三山縦走したら、冬と同じ感覚だと水切れでバテてバテバテだったり、初めてテント泊したら、暴風だったり、ガスがライターがないとつかなかったり、あるいは道が付け替えになっていたり、と色々なことがありました・・・

最近は下山遅れで夜になってしまい、15時間近く歩いて、ヘッデン下山で、ブラックアウトしてしまったので、コンパスでルートを発見しました・・・死なない程度の遭難ということで、すごく勉強になったのですが、怖かった。やっぱり山は舐めてはいかん、と思いました。

私自身も自分の年間計画を立てなくては行けなくなりました・・・ちょうど11月は山や教育のスタートに良いので、自分である程度計画的に登る計画を立ててみたいと思います。

≪プラン(案)≫
11月 藪山 岩
12月 初級アイス アイゼン慣らし
1月  正月雪稜 冬枯れの藪山
2月 近郊のアイス 
3月 雪稜
4月 雪稜
5月 北ア雪稜
6月 岩
7月 沢
8月 沢
9月 沢 一般登山
10月 岩 一般登山


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