Wednesday, October 28, 2015

小川山レイバック リードトライ

■ クラック

今日は真砂尾根で知り合った友人と、小川山へ。友人は沢ヤだが、山岳会には所属せず、個人で登っている。

小川山は、ほとんど知らないということだったので、私が今回は案内役。沢=クラックというわけで、クラックの岩場を紹介。今回のヤマレコ

秋晴れでもったいないような日だったが、不思議なことに八ヶ岳は雲を被っていた。帰りは分厚い雲に覆われて展望ゼロのようだった・・・ 

小川山はほんのお向かいという位置関係なのに、この大快晴!



二週間前と比べて、唐松の紅葉が見事できれいだった。が、登山道が落ち葉で埋まって見えない・・・。


 ■ ハコヤ岩へ

クラック初級ということで、ハコヤ岩へ。

ここはトップロープを裏から張れる課題があるので、なんとか初心者同志でも取り付ける。

この赤い印がある岩が目印。

ここが入口。
 森林浴 5.8(Ⅴ級プラス)

ここは、出だしがシンクラック(指しか入らない)で、難しいのだが、5.8しかない・・・

の秘密は、ほとんどフェイス的に登れるから!

ハンドジャムなどはあまりイラナイ。

そういう意味では、あまりクラック的ではない。

トップロープを張り、互いに1回登ったら、9時半に岩場に着いたのに、11時半になっていた・・・

岩場は平日だから独占か?と思いきや、うるさいおばちゃんたちが来てビックリ!

60代のおばちゃんたちで、隣の5.9をちゃんとリードしていた。クライミング力はエライなーと思ったけど、何しろウルサイ・・・ 

おばちゃんはどこでもおばちゃんで、クライマーとて違いはないのだと分かった。

クライミングは、才能。

悲しいことに、山ヤだからと言って才能があるとは限らない。

クライミングができるからと言って山ヤであるとも限らない。

だから、遭難は減らない。

二人とも2トライ目のほうが下手くそになっていた・・・(^^;)

これはあまりこだわらない方が良いと思い、小川山レイバックへ移動。

相方は腕が疲れてしまったらしいので、スラブを・・・と思ったが、手ごろなスラブが遠いので、今日は、大日駐車場から近いレイバックへ。

 マルチ&クラック用のクライミングシューズ。

アルパイン系の人は、みなコレ。

クラックだと、くるぶしをいつも岩にぶつけてしまうので、靴下を履いた方が良い。

今日は、テーピングの方法を彼に教えた。

去年私も教わったところ。


 登っているところ。

カムは、何番がどんなところに良いのか覚えるのが重要なので、トップロープとはいえ、差し込みながら。

ギアラックもぶら下げながら・・・

とっても新鮮。

トップロープで登るだけだと、

上澄み

しか知らず、楽しい面しか見えない、ということが良く分かる。

オンサイトでリードできる人はエライなぁと思う・・・

例え5.8でも!

ベテランはこういう易しい課題は、さっと終わってしまうが、初心者は5.8でも決死の覚悟だ。

でも、それはベテランが、もっと上の課題で決死の覚悟になっているのと、あまり変わらない心情のはずだ。

焦っても仕方ない、ここから、ここから。

しかし、トップロープのグレードとリードのグレードの開きがありすぎるのは、心理的問題がとても大きいことを示していると思う。

滑落したりして、自分のクライミング力に信頼が置けなくなっているのだ。

■ 小川山レイバックへ

小川山レイバック(5.9 Ⅵ級-)に移動して、14時。

ここは初めて触れたクラックで、意外にハンドジャムが決まるなーと感じたところだった。

それで、カムをセットしながら、の初のマスタースタイルでのリード。

前回、トップロープで、苦労せず登ったから。

ところが、取り付くと、怖い!

トップロープだと、多少足ジャムが決まっていなくても、だましだまし登るし、ハンドが決まっていなくても、だましだまし登る。

だましだましは、リードでは通用しない!

効きの甘い、自分のハンドジャムより、効きの良いカムのほうが信頼できる。

結果、怖いので、カムにテンションかけかけになってしまった・・・。

だから、Aゼロしながら登って行くわけだが、前進にカムを使ってしまっては、A1のクライミングスタイルと同じってことだ。

エイドであっても、このクラスを登るのは、本当に大変。

フリーで登れるのに、なぜエイドしないとダメなのか?

そこは

確実性

という問題があるからだ。

決して落ちない、という確実性を求めると、エイドになってしまう。それでも、途中までは上がった。上のバンドに行きたいと思ったが、行ってしまうと立てるところだから、トップロープ支点作りがややこしくなるし、バンドから上はかぶっているので、辞めておく。

バンドの下1mほどで、カムを3つ決め、ローワーダウン。ここまででも、ハンドジャムや足ジャムで、登る楽しさは分かるので、同行者にトップロープを愉しんでもらう。

同行者は初めてだったから、苦戦していた。リードの苦労が分かってもらえて良かった・・・

その後、カム回収で再度トップロープ支点まで登るが、登りはラクラク。TRだもん、気が軽い。

■ トラブル! カムが外れない!!

ところが、3番のカムが、バチギキすぎて回収できず・・・苦戦すること、10分・・・一旦、セルフをとり、ビレイ解除し、ナッツキーを取ってきてもらうも・・・やっぱり苦戦。

どれどれと、同行者がロープクランプで上がる。なんとか回収。

あ~焦ったなー。カム残置ってないなーと思うので。私が閉じすぎたカムをキツキツでセットしすぎて、バチ効き過ぎたのだ・・・

後はカムを架け替えしながら、ローワーダウン・・・

気が付いたら、もう16時半で、何を遊んでるんだ~というわけで、とっとと帰る。

ナナーズでパタゴニアに立ち寄り、明野で解散。

楽しいクライミングデーだったが、リードするための精神的支柱は、確実なフットスタンスと思った今日だった。

トップロープでも確実な登りをマスターしたいと思った有意義な本日。

クライミングは、このような精読の日と、数多くこなす多読の日が必要だ。


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