Friday, April 10, 2015

本物のベテランになりましょう

■ 無雪期登山10年 × 60歳以上 = ベテラン?!

登山の世界では、時々、「はてな~」な世界が出現します・・・

今日はコレ。 山岳総合センターが世に出した、ベテラン登山者と一般登山者の行動比較。

http://www.sangakusogocenter.com/chousa/docs/2014_3_hikaku.pdf

山岳総合センターともあろう者が・・・という感想です。本物のベテランがニセモノに媚売って、どうするんです?

■ 登山歴10年以上?

第一に

「登山歴10年以上」 って、登山の世界では何も意味しません。リーダーで登っていない人は、

・事前研究なし
・事前の天候チェックなし
・事前の地図準備なし
・事前の危険チェックなし

ですから(笑) 登山歴が積み重なって行っても、経験が積みあがらないです。

Plan → Do → Check → Assess の Doだけでは経験ではない。他の3局面について積み重なっていないので、一回の登山あたりの経験の量は4分の1、です。

それに年に1回登山に行っても 登山歴10年。一年50回登山に行く人と登山歴10年の人では、直近で50回行っている人の方が、山の実情に沿った判断ができるでしょう。

登山の経験をみんな軽視しすぎのように思います。

■ 無雪期?

しかも、無雪期だけ・・・半年は何もしないんですよね? じゃ、通年行く人なら、同じ経験の量が5年で積めるってことですかね(笑)?

雪山は難しくはないですから、ただ先入観で雪山=自分はヤラナイ~と避けているような人を、”ベテラン”って言われても、誰も話を聞かないと思います。

山のことだって、山の半分の面しか見たことにならない。 すでにルートファインディングのイラナイ登山道が整備された夏山で、衆人環視の混雑した小屋に何年通っても、小屋があって、小屋で一泊二食食べるのが山だと思っていたら、何を知ったことにもならない。

ただの登山客です。知ったかぶりが増長して余計始末に負えないくらいです。小屋の人はそう思っていると思います。

■ 年齢?

しかも! 60歳以上・・・ が条件だと。

この定義で行くと、登山歴10年の、25歳の人は、ベテランではないことになってしまう!15歳から登れば、10年ではまだ25歳です。 

要するに、若造の言うことは聞カン!って話デスカ?

でも、最近の 大の大人って、そこらの良くできた若造より、人間としてどうか?って人はいっぱいいませんか?

人間のでき不出来にに年齢は関係ない。 判断の良否にも年齢は関係ない。

■ 結局

結局、この資料がさしているベテランって・・・ 中高年の価値観なんですよ。

例えば、定年退職して、登山を始め、百名山登山が終わった人って、1年に10個くらいなら行けますからね。10年行けば100個。

それでベテランの定義に入れてしまう。

そんな人は、リスクが低いことを連想させる”ベテラン”ではなくて、徹頭徹尾、

 遭難高リスクグループ

です。

いわゆる”本格的な登山”において、オーソドックスとされる技術、なにより、価値観を身に着けていません。たとえば、地図の重視です。

今、中高年登山の世界で、次々起こっているのはそういう人の遭難です。

例: 豊後ピートさんの 「ガチで考える道迷い遭難」 

単純に道自体を見ていない、という、常識ではありえないような遭難です。

ここから分かるのは、常識が常識でなくなっているということです。

■山岳会の例外ではない

それは山岳会も例外ではなく、地図を持ってこないと山には行っては行けない、とか、いざとなったら自分で自分のことは何とかしないといけないのだ、とか、山へは宴会をしに行く所なのではなく、山自体を味わいに行くことだ、とか、仲間を思いやることが大事なのだ、という登山の価値観は、軽視されています。

レジャー、観光、となって、単純に、有料のツアーより安く連れて行ってくれるから、というのが参加者の理由です。

その証拠に、料金格安の団体ツアーに参加する人は多くても、個人ガイドを雇う人は非常に少ないです。

■ 山はあなたを丸裸にする

山がいいのは、たぶん、

 ・見せかけの経歴でもなく (例: 無雪期登山歴10年とか)
 ・年齢でもなく

本当の、その人の人間としての実力を暴くから・・・と言うことのような気がします(笑)。

それにしても、山岳総合センターともあろう者が、中高年に媚を売ってどうするんでしょう?

本当にそういう人たちの遭難を防いであげたいと思うなら、言ってあげなくてはならないのは、

「登山を10年もやっているのに、読図もできないんですか?」

のほうです。 なにしろ、中高年登山者の遭難リスクNo1は、道迷い、なのですから。

価値観は多様、の使い方をまちがっているんでしょうね~たぶん。 

地図をもっていきなさい、は、価値観の押し付け、ではないです。

読図ができないとダメ登山者というのも、価値観の押し付けではないです。真実、という名の苦い薬です。山のリスクから自分を守るためには飲まないといけません。

というわけで、その苦い薬を甘く飲むための、おススメ読図講習。 こちらです。

  読図講習

2 comments:

  1. 仕事場では「…→Check→Action」と教わりました。Assessかぁ…

    本物だろうがニセだろうがベテランさんは大変そうですねぇ♪

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    Replies
    1. Actが合ってるんじゃないかなぁ。 ActとAssess ともに反映させるってことですよね、反省したことを。

      ニセ ベテランは楽ですよ~ 威張っているだけで、後は小屋の人が面倒みてくれますから(笑) 

      バスの添乗員と同じですよ

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