Wednesday, February 25, 2015

大室山北尾根

■ 今日は大室山に行っていました。

今週はお天気が悪く、唯一お天気が回復しそうなのは、水曜日でした。そこで、水曜に登山の予定を入れました。

無雪期は、車の手配が不要なので、気が向いたら行けますが、今の時期は、スタッドレスが必要なので、予定を見て、夫に車を交換してもらいます。

5:10、家を出ると、なんだか怪しいお天気。でも、陽が上がるにつれて晴れるでしょう、と思っていました。甲府を出るあたりでも曇り。富士吉田の方へ走ると、どんどん山が霧を被っていきます。今日は晴れる予定なのに・・・と思いつつ、三つ峠の山頂辺りはうっすらガス。河口湖あたりからは、富士山は拝めず。



さらに走らせると、忍野のあたりで、解け残っている雪が樹林帯の根元に見えます。

どんどん天候は悪くなっていき、山中湖についた当たりでは、とうとう大粒の雨粒が・・・。山中湖は当然何も見えません・・・。今日は師匠は、宝永山に行っているはずなのですが、これでは宝永山はホワイトアウトで、火口付近は何も見えないだろう、と思いました。

道志道を行きながら、転進先を考える・・・。今日はどうも、太平洋寄りの山はダメで、甲府盆地から北、のほうが良いのではないか・・・?

とすると、この時間から・・・と考え、こういう曇りの日では、やはりアイスができればなぁ・・・と思ったりしたのでした。今日は上荒井沢いいかもしれません。アイスをする分には天候はそんなに影響しません。ただ暖かすぎ溶けてしまうと難しい・・・

7:00の約束で、道の駅どうしに着くころには、「今日は稜線までかもな」と思っていました。同行者は、もう待ち合わせ場についていて、ベテランですが、不安顔です。やはり天候が思わしくないのです。

とりあえず登山口へ。 登山口で相談。今日は、道なき道を行く山で、地形を読みながら行く予定なので、地図を見てルートの相談しました。

私の提案は、ちょっと広い頭がある尾根を登りに使う。広い頭というのは、下山でのルートファインディングが難しいのです。下りで広い尾根を使うのは、難しいので、広い尾根は登りに使い、狭い尾根を下りに使う提案です。それで行きましょう、ということになり、林道から適当に尾根の取り付きを拾って登ります。



こうした地図読みの山は、取り付きが核心なので、尾根に乗れば安心。最初の943のピークはなんなくクリア。その後も雨乞い岩などの、ランドマークを次々制覇して、標高1000を超えたあたりから、雪が深くなり始めます。


山頂へ至る最後の、広い尾根は膝当たりのラッセル。雨で最中雪になりかけ、踏み抜いたり、雪に乗れたり。ところどころ、ウィンドクラストです。
雪で進行が遅くなり、汗が吹き出します。でも、すばらしいブナの疎林です。一瞬雲の切れ間に日が差し、ちょっとドッキリ&ウットリな素敵な景色が見れました。

稜線上に上り詰めたころには、最中雪のラッセルも終わり、縦走路はしっかり人に踏み固められていました。大室山には11:30に付きました。

一帯は、美しいブナの森で、霧が出て幻想的でした。ただお天気の方が回復傾向のはずなのに兆しもなく、まったく晴れる気配もない・・・。最初のうちは少し雨の気配さえしたくらいです。

同行者はもう帰りましょう、といつ言い出すかしら・・・と思うくらいでしたが、なんとか稜線に出ると、
あまりに美しい景色に、こんな日でもやはり山に来て良かった、と思いました。

こうした里山、景色が展開する様は、まるで日常から徐々に非日常に移行する、生と死の間を行き来するかのようです。
というのも、里山では下の方には雪など全くなく、生活感があふれたスタートです。何しろ人のための森である植林地でスタートし、踏み跡も濃い中を、徐々に高度を上げていくにつれ、人の手の跡が薄れ、徐々に自然林、天然林の割合が増えていくのです。
そして最後は幻想的な白い世界。霧氷と雪の世界は、まるでおとぎの国のようです。なんだか考えてみるとすごいコントラストなんです。

稜線を小一時間。とても美しい道でした。樹氷が発達して、霧に囲まれ、白い花が黒々として枝に咲いたようです。非現実的な感覚さえする道です。

しばらくは樹氷満喫。ただ道がアイス交じりなので気が抜けません。今日は二人とも鋲付長靴ですから、アイゼンほどの安心感は得られないので、転ばないように用心しながら進みます。

12:40分、美しい稜線に別れを告げ、下山開始。同行者転倒一回。
下が凍っていたので結構盛大に滑り、なんとか立木に引っかかって停止。結構強く、お尻を打ってしまったようです。

下山は明瞭な細い尾根を選んだので、油断をしてしまい、ランドマークのあるところで、ひとつ左の尾根に入ってしまい、予定より、大幅に西の方にずれて降りてしまいました。尾根の上に明瞭な踏み跡が続いていたので、この道がどこに続く道なのか、見てみたくなってしまったのです。

これは、この辺の山が、下りさえすれば、そして危険を避けさえすれば、どう降りても、ふもとの国道に通じる、ということが安心材料として持っていたためです。しかし、そうした踏み跡に踏み込むまで、予定と違った尾根に入ったとは考えず、とりあえず行って見よう!と歩いてしまった感じです。

やはり尾根の末端に来たら、コンパスをシビアに当てなくてはいけません。メリハリ登山が必要。

ただ私は気の向くままに歩く山も好きなので、安全だとわかっていたら、時には、どこへ行くのか分からない道を取ってみるのも良いと思います。

大体探検ってそんなものです。






 もうミツマタの花が咲いていました。群生していました。