Tuesday, September 30, 2014

山ヤも歯を大事に

山ヤさんに限らず、歯の治療というものは、人類すべての関心事。

生涯に一度も歯医者さんにかからない人はいないのではないでしょうか…

野生動物って虫歯になるのかなぁ…

登山では、行動食を食べますが、お口の健康には良くないかもしれません・・・。

歯は大事です。歯が健康でないと、山も、さらにはクライミングもできなくなるかも・・・。

ダメ歯科の例:

1)「親不知があるから抜きましょう」→ まずダメ歯科。抜歯は保険点数が高く、抜くだけで収入に。

最近は歯の再生医療も進み、せっかくの生きている歯なら、歯髄を生かせるかもしれません。

歯並びを理由にする場合、歯並びがどう悪いのか教えてもらい、さらにもう一軒くらい歯医者に行くくらいの用心が必要です。

2) 実は歯医者って、器用か器用でないかが分かれ目なんです。精密作業。なので、下手な歯医者さんで根っこの治療をすると、リーマー(針みたいな道具)をねっこに落としたままにしたりします・・・。再治療になります。(レントゲンに映る)

何が何でも、抜髄したくない!!と伝えましょう。それでも仕方がないときがありますが、たいていの歯医者さんは治療物で保険点数を稼ぐのです。根っこの治療は点数が低く、儲けにならないので、いいかげんな歯科や腕がない歯科もいます。

歯は根っこを抜くと枯れ木となり、抜歯までの寿命が短くなります。

3)歯石取りばかりしたがる。歯石は取ってもいいけど、ひどい歯周病の人は、取ったらむしろ悪化することもあります。

■ぺリオか?カリエスか?

私の観察では、山ヤさんはぺリオ(歯周病)の人が多いです。あまり水を飲まないで唾液がすくないんじゃないかなぁ・・・・

歯周病は独特のお口の匂いがするので、口臭がきついと要注意です。配偶者がチューしてくれなくなったら、そのせいかも? というのは、口が臭いっていうのは、誰だって指摘しづらいからです。

ぺリオは、頑張り屋さん体質の人がなりやすいかもしれません。山屋さんが笑ったら、べっとり歯に白いものが・・・それは歯垢です・・・。タバコを吸う人もぺリオになりやすいです。

モテる山ヤはさわやかな吐息から(笑)!もう頑張って歯を磨き、電動歯ブラシを導入しましょう。

カリエスと言うのは虫歯ですが、大人は二次カリエスが最大の課題。 でも二次カリエスは本人の姓ではなく、前の治療の時の細菌があるから、とか、スキマから細菌がはいったからというのが普通です。ちゃんと歯磨きしていても二次カリエスにはなります。

■ 歯のメンテ?PMTC

歯の汚れって、メカニカルにしか落とせないのです。 

それをPMTCと言いますが、日本のPMTCは、もどきだからなぁ・・・・。

PMTCに行っていても、素人の私が見て分かる脱灰(虫歯の初期のこと)を指摘しない歯科・・・(汗)

良い歯医者は少ないので、数軒以上探さないといけないです。

最近やっと良い歯科を見つけました(^^v) 登山で知り合った他県の歯医者さんから教えてもらいました☆

いや~ホント助かった。歯科って、良い治療じゃなければ治療しない方がマシっていう世界なので。

マイコさん、ありがとうございました☆ 

≪顕微鏡で精密に治療してくれ、取り残しを作らない歯科≫
山浦歯科

日焼け止めのこと

■ 日焼け止め必須の登山

心と体の健康に良い登山。 でも、唯一の欠点は日焼けです。 

登山では、女性に限らず、男性も紫外線の害には要注意です。普通の登山はともかく、春山の紫外線は、ちょっと危険を覚えるほどです・・・

しかし、日焼け止め・・・必要悪とはいえ、体に悪いかもしれません。

なんと、今日FBに届いた動画では、日焼け止めに含まれる、オキシベンゾンビタミンAもダメだということになっています・・・(汗)

日本の薬事法は海外より数段厳しく、日本で買う限り、かなり安全と思っていたのですが・・(汗)

ビックリして、使っているアネッサのレジャー用日焼け止めの成分を調べてしまいました。

とりあえず、上記二つは入っていませんでしたが・・・ やはり、日焼け止めを塗った後の山では、温泉などに入って、体表のイラナイ成分は速やかに除去した方がよさそうですね。

≪参考サイト≫
日焼け止めの選び方

■化学物質=ホルモン異常?

この動画によると、パーソナルケア製品の中に含まれる化学物質は、女性化させるようです。

・肥満
・糖尿病
・精子数の減少
・初潮の低年齢化

が、化粧品類の化学物質のせいではないか?と言われています。

一般にアメリカでは、女性で12、男性で8のパーソナルケア商品(化粧品類やヘアケア製品)を使い、そうすると、女性168、男性85の化学物質を毎日取り込んでいることになるのだそうです。

■ お化粧はいたちごっこ

私が大人になった時に一つ苦労したものの一つがお化粧です。 

元々アトピーで、肌が弱いのですが、化粧品って、化粧品にはかぶれなくても、化粧品を落とすための、化粧落としで肌がかぶれるのです。 

塗ったら落とさなくてはならないし、落としたら、もともとあった潤いまで落とすので、潤いを与えないといけない、与えたら、さらに乾くので、化粧水だけでなく、乳液も必要になり・・・、という、永遠のいたちごっごの起点がお化粧でした。

ちなみにアメリカでは、お化粧といえば、ティーンネイジャーや非プロフェッショナルがやるもの。

一方、東洋ではお化粧は常識。日本でも、実情では、社会人としては、お化粧がないと、会社勤めが・・・変わった人扱いを受けてしまいます(--;)。アトピー的に生きづらいなぁ、もう(笑)!!

甲府に来て、そうした社会規範?から、解放されて、一安心、と思っていました。

ホットヨガを教えているため、最近は化粧水さえイラナイくらいですが、やっぱり問題が・・・日焼けです。

普通の登山では、そうひどく焼けませんが、春山の雪の上の日焼けは、少々危険を覚えるほどです(^^;)ので、いくらお化粧しなくても、やっぱり、日焼け止めは必要です。

■ 日焼け止め

安全な石鹸を含め、大抵の化粧品類は、手作りできますが、その、数ある手作り化粧品の中でも、日焼け止めだけは、手作りが大変難しいものです。 酸化チタンを使うのが普通ですが、これだとあまり日焼け止め効果はなく、普段ならまだしも、雪上は非力だろうな~。

私が化学会社にいたのは、9年も前ですが、その頃、石鹸洗剤用の原料とともに、パーソナルケア商品(要するに化粧品)の原料も扱っていました。

当時で、すでに業界ではパラベンは危険視されていましいたが、パラベン(防腐剤)は今でも大概の化粧品に入っています。

日本の薬事法は海外より数段厳しく、日本で買う限りかなり安全ですが、パラベンは大抵の者に入っているので要注意です。

でも、日焼け止めを塗る害と塗らない害では、やっぱり塗らない害の方が大きいと思うので、製品を採用するときに、気を付けるしかないですね。

日焼けはビタミンCの摂取が良いのが知られているので、家に帰ったら、夕食でビタミンC満載にするとよいのかなぁ(笑)


Monday, September 29, 2014

面白い山の見つけ方研究 航空写真も見るべし?

■草原を探すにはどうしたらよいか?

私はいくら登山好きでも、やみくもに片っ端から登山に行くスタイルは、あまり知性が感じられず、やりたいと思っていません。

なにしろ、日本は単純に山だらけなので、ローラー作戦は時間の無駄です。

立てるべき作戦は、どう自分の興味のある、歩きたい場所のあたりを付けるか?です。

行きたい!って場所を探すこと、これはかなり難しいです。行ってみて損した気分になる山もあります。

良い場所も悪い場所もあるのです。悪い場所はやっぱり悪いのです。

■ 草原を探すには航空写真

有望な方法の一つは、航空写真です。

以下は、和名倉山の航空写真。見かたを一回わかれば、あらかじめ、展望が開ける草原がありそうだ、と分かるような気がします。

和名倉山

見てみると、グリーンではなく、茶色っぽく写っています。冬に撮ったのかもしれませんね。

試しに私が知っている他の草原の山の航空写真も拾ってみました。

これは乾徳山。 のっぱらと森林が分かれています。

乾徳山

これは大菩薩の南 狼平のあたり。

狼平

やはり、樹木が点在するのんびりした様子が上からも分かります。 ただ茶色いだけでは冬枯れしている広葉樹と見分けがつかないかもしれません。

森の中から草原に出ると、とっても嬉しいです。 そんな山を知っていたらぜひ教えてください☆

そういえばバットレスの基部は素晴らしいお花畑でした。 でも落石地帯なので、のんびりってわけにも行かなかったです・・・


和名倉山の登山道の詳細。

これだけのことが分かるようにガイドブックを書くと大変です。

が、大事なことは

笹原の大展望

ってことです!

これだけで、行きたい!って気になります。

和名倉山の稜線散歩


和名倉山

■ 良き山

昨日はホントに良い山だった。  今回のヤマレコ。

今日も引き続き、4連続の好天だ。野山が恋しくなる良いお天気。お天気でさえあれば、どんな山も楽しいが、和名倉山は格段に晴天の景色がありがたい山だった。何しろ山が深いので、人工物が一切眼下に見えない。この点について言及している記録がないのが不思議だ。

It was a turely a good hiking yesterday, in Wanakura Mountain. It's been sunny for four days today, and can't help feeling like going outside even a home buddy.


ダム湖なんかの興ざめなものは見えない

この良いお天気に背中を押され、山に行きたいな~と、金曜日から思っていて、脳裏に浮かんだのは、狼平だった。私はとっても草原が好きで、大きな空間を感じたいな~といつも思っている。

草原というので、心に浮かんだのが、狼平。でも、あそこはラクラクすぎるので、どうやって充実させようか…と考えていた。行ったことがないところに、少し足を延ばさないとならないとなれば、やっぱり縦走になってしまう。 

I've been wanting to go out, but haven't so several reasons... mostly a small stuff... I just wanted to go to see the wide open air and the what I thought of was Okami taira (wolf's flat land) but Okami taira was too short trip for me. I always want to add something new to the hiking, and Okamitaira had not really new for me at all, so to add a new aspect I had to come up with long route or something. Anyway, the place I had in my mind was "glassy field" not the woods.

右側の南斜面は山火事で出来た草原

が、縦走だと、アプローチの面で、敷居が高くなり、あれやこれやとお膳立てが必要で、ふら~とマイカーで出かけるということができない。

そんなわけで、やっぱりフラッといく日帰りだと、ハイキングになってしまうな~と思っている矢先にきた和名倉山。和名倉山は、ガッツリ歩ける山で、笹の野っぱらを満喫出来る山でうれしかった。

野原、草原というのは、日本では人が手を入れないと維持できない。日本は湿潤な国なので、岩の上でさえ、樹木が生えてしまうからだ。人が手を入れなくなった現在、草原性の景色は数えるほどしかない。自然のままの草原は大抵が山火事跡だ。山梨だと、乾徳山も草原が味わえる。乾徳山もいいな~と思っていたが、それでも小さい山だ。

そういうわけで、山火事跡の草原(といっても笹原)が大きな、和名倉山は良い山だった。

So Wanakura Mountain was unexpectedly grassy which mede me extra happy since it was the mood for me these days... wanting to see the wide open airy space.

■ どうやって充実させようか?と考えること

今回は

  • 初めて一緒に歩く人
  • 初めての山
  • 初めて履く靴

が目新しい要素。

私はいつも、山行は、どうやって充実させようか?と考える。何か目新しいことがないといけない。何かを試しているってこと。

それで、昨日は、いつも履いている軽登山靴でなく、北岳のために買ったアプローチシューズファイブテンのイグザムガイドを履いて行った。

今回は
  • 山が長い以外はあまり大変ではなさそうだったし、
  • 装備も日帰り

なので、いつも通りだとツマラナイ。靴も近所で履く以外に
  • しっかり山に慣らしておく必要があったし、
  • それには長くて大きな山がちょうど良さそうだった。

あまり困難な個所がある山だとやっぱり履きなれた靴が良いと思ってしまう。

ホントは一人で出かける大菩薩なら、ザックを重くして歩荷散歩にするつもりだった。でも、そうすると、コースタイムより遅くなるので、人と一緒に歩いてペースを合わせなくてはならない山には向かない。

Wanakura mountain route is not very hard at all, so I had took the opportunity to test my new shoes. I can't take the risk of new shows when the trip is challenging.

■ 人工物が一切見えない展望の山

今回、和名倉山は、初めての山だったので、雲取だとか笠鳥だとか、奥秩父の東京側の山のプロフィールを知る山にするつもりだった。

最近、知ったが、雲取山は、実は山梨の山だった。東京都の最高峰だと思っていた。

奥秩父縦走を真面目にしようと思えば、雲取から金峰までの長い縦走になる。甲武信から金峰山までしか歩いていないし…。

ただ和名倉山は奥秩父の主稜線から離れている。だから、人が少なくて良い山なのだろう。

和名倉山は、あまり知られていない。地図の上でも名前が出ていないで、白石山となっている。

和名倉山の良さは、何と言っても、まったく人工物が眼下に見えない大展望、ということだろう。

たとえば、後立山連峰は景色が素晴らしいけれど、眼下に街の灯が見える。人々の生活の営みが
見えてしまう。夜は星明りと街の明かりの比較ができてしまう。和名倉山では、街の明かりは見えないだろうし、東西南北夜は真っ暗になるだろう。

中学の頃、帆船にのって、3泊4日の洋上研修へ出る機会があった。そのとき、陸がどんどん遠くなり、終に見えなくなった。そして、360度、どこを見ても水平線しか見えず、上には青い空、下には青い、あまりにも青くて吸い込まれそうな海しか見えなくなった。

水平線しか見えなくなったとき、なんだかすごく心細いような、それでいて、非常に責任感を感じさせられるような気がした。今からが本番、という感じだ。あの時は海だったが、和名倉山は、その山バージョンだ。

自然と向き合うというのは、何もかもが人間に任せられる、ということで、自由でありつつも、自分自身の存在について、重い責任を感じさせられる。大げさな言葉だが、他の人類からの助力が得られない、ということを感じさせられる(笑)。

たとえ、大自然の中にいても、それを感じるのは現代では稀だ。自然ではあっても、ウィルダネスではない、という感じが、どこに行ってもある。人の息吹を感じるからだ。

どこにも、ここにも山小屋があるのは興ざめだ。(実は将監小屋という小屋が和名倉山にもあるが)

和名倉山からは、人工的なものが一切見えない。だから2014年なのか、それとも1014年なのかを、景色から感じさせるものがない。たとえば、対照的なのは、三つ峠で、鉄塔だらけで、鉄塔を作った人間の技にむしろ感嘆してしまうのと全く対照的だ。

What's nice about Wanakura mountain is that from this mountain, you see no man-made things.
No electric towers, no towns, no nothing!  As far as you can see, you only see the mountains.

As a result there is no clue to tell the what age you are in; the time can be 2014 or 1014.

ここは外国人の友達を連れて来るのにも良いかもしれない。彼らは、隔絶された場所をとても好むから。

This mountain might attract foreigners. They would like isolated place like here. Japanese mountains are always too close to human activities, physically and emotionally...but this is the place you can truly feel un-wired, un-connected to the human activities.

以前スタバで知り合ったアリゾナの人は、電気も来ていない、隣まで何キロもある場所に、馬を買って暮らしていた。彼らが言うには、山梨は大都会すぎ、山梨の人が言うには山梨は田舎すぎる。

私はと言えば、アメリカやオーストラリアでは、家々の距離がとても離れていて、普通の郊外、というものは、スーパーが40分先という意味だというのを知っているので、開店休業しているにしろ幹線道路沿いに、ぎっしりチェーン店がひしめく山梨はオーバーストアだと思う。マーケティングを少しでもかじった人ならだれでも日本がオーバーストア状態なのを知っているだろう。

どうせ売れていないのだし、誰もが車なのだから、店を減らし、その代わりに緑に置き換えたら、ちょうど暮らし安い町ができると外国人なら思うだろう。

ずーっと山 日本は山国だ

大菩薩の湯から1時間走っただけで、そのような山深いところに行くことができる。景色は開放的で、すばらしい。

アプローチの林道で、鹿にあった。一匹は道路に飛び出してきて、あやうくぶつかるところだった。
鹿はどの山でも多いが、和名倉山の東仙波ピークのあたりでは、動物臭が風に運ばれてきて、鹿さんの家が風上にあることを感じさせられた。登りでも下りでも同じ個所でだ。姿が見えない鹿が人間がきていることに不満の鳴き声を上げていた。

というわけで、和名倉山は、すごく気に入った山になった。お天気が良いのに助けられたのだろうか?良い仲間に助けられたのだろうか?とても良い山だった。

この辺りは沢が良いと聞いているので、来年に向け、沢の研究をしておかなくては。

≪まとめ≫
・良い山発見のコツは、主稜線から離れた山かも?(つまり近所なら笠取ではなく、和名倉)
・山火事跡、は有望
・山しか見えない景色は、鉄塔やダム湖が見える展望より、数倍素晴らしい

・和名倉山は秩父川の呼称。山梨側は白石山と呼ぶ。
・もともとの米ツガの原生林は1950~60年代の森林伐採と山火事で焼失
・笹の種類はスズタケ。鹿の採食圧に弱い。丹沢では後退も報告されている
・スズタケは1.5~2mになる笹で日本の林床植生を代表する種

Sunday, September 28, 2014

The hidden landscape of Japan! 和名倉山

■ 和名倉山

和名倉山は奥秩父研究をしたときに知り、行きたいリストに入っている山でした。

I have gone to Wanakura Mountain today with the folks.

It's not a popular mountain but very recommendable, when you want to have a deep breath in open air with great view, you should go there.

行ってみたら、地味であまり知られていない山なのに、開放的でとても良い山でした。

笹っ原を味わいたくなったら、ここへ。

下界の人工物が見えないのも良いところです。 You would not see the towns and cities down below, as far as you can see, you only see the mountains....




植生の差がすごく顕著。


 二次林になっている八百平(八百平)

大きな切り株が一杯だった。




なんか地球は楽園だ!を実感する山でした。 

この辺の感じは、奥秩父と言うより、大菩薩の雰囲気です。

笹の野原は、山火事跡が再生してできたのでしょうか。鹿がいなければ、本来はお花畑なのかもしれません。

お花の季節ではないこともありますが、笹=乾燥化なので、乾燥した山です。

しかし、開放的で気分が良い山・・・今日の快晴のお天気はぴったりでした。

■ 大変?

エアリアの山地図によると、標準コースタイムが10時間で大変な山という前評判?でしたが、

6:30出発 11:30山頂、で、登り5時間
12時半出発 16:00前下山で、下り3時間半  トータル9時間半

休憩はたっぷり1時間以上入れて、9時間半と、日帰りの山としてはちょうど良い山でした。

The course time: start at 6:30 pm and rearch to the top at 11:30, about 5 hours. Return trip takes about 3 hours and half. Total 8.5 hours good hiking. 

ちょうど三つ峠を縦走した時と似ているなぁと思って、ルート定数を調べてみると、ほぼ同じ。数値データもほぼ同じで、ドンピシャ。標高差があまりない場合は、24Kmくらい歩くと、ちょうどいいなぁという感じですね。

今日は、本当にさわやかな山日和でした☆





≪参考≫
山名由来
仙波尾根
藪漕ぎの記録

≪まとめ≫
・和名倉山は秩父川の呼称。山梨側は白石山と呼ぶ。
・もともとの米ツガの原生林は1950~60年代の森林伐採と山火事で焼失
・笹の種類はスズタケ。鹿の採食圧に弱い。丹沢では後退も報告されている
・スズタケは1.5~2mになる笹で日本の林床植生を代表する種

≪和名倉山関連の他の記事≫
和名倉山の研究
人工物が見えない秘境の和名倉山
面白い山の見つけ方

Saturday, September 27, 2014

BanfMountainFilmFestival と御嶽山噴火

■Banf Mountain film Festival

今日は前から行きたいと思っていたBanfの山岳映画祭に行きました。初の山梨開催。200人くらいは行っていたでしょうか・・・。 前売り1000円。 採算取れたのかなぁ?

I have been to BANF Mountain Film Festival today, held in Yamanashi for the first time. It was just such a fine day today so I was already regretting not going to the mountains today, while I was on my way to the movie. The view of the mountains were great today, sky line was clear and sky was high, the sun was shining merrily... wind was a bit strong but it promises the nice view from the high mountains... not too hot not too cold... was a perfect day for outdoors.

しかし、今日は大快晴で、早くも登山に行かなかったことを後悔・・・。山好きは映画ではなくて、山に行くなって日でした。

さらに早くつきすぎ、時間を持て余す・・・

映画祭は、パタゴニアの主催でした。バンフというのはカナダの都市だそうです。今日は短い6作品をみました。

I've watched the following six short movies.... I felt the No.6 is excellent and felt so tight on my stomach when I had to watch a young man free soloing a big wall, such as  600 meter tall.   It's because I rock climb as myself too. I know how it feels like climbing without rope, even though my skill level is just a beginner's.
  1. Split of a second  モモンガのようなフライトジャケットで空飛ぶ話
  2. Flow Hunters    カヌーの話
  3. Into the mind tours スキー滑走の話
  4. Reel Rock 7 Honnold  ビッグウォールをフリーソロする若者の話
  5. Poor mans heli パラシュートヘリの話
  6. North of the sun 極寒のサーフィンの話

最後のNorth Of the Sunが一番良かったと思ったのですが、4のフリーソロでビッグウォールに登ってしまうHonnold君の映像は、みている方もストレスが溜まりました。疲れる映画。

何しろ少しだけど岩をかじっているのでフリーソロを見ると、体が不自然に緊張してしまうのです。それでクリップすると、は~っと力が抜けます。600mの岩壁をフリーソロとかなので、疲れてしまいました・・・。

■ 登山の歴史への興味=野心?

思ったのですが、最近の若いクライマーが登山史に興味がないのは、登山史の記録を塗り替えよう!という野心がないからかもしれません。

Perhaps, the reason why today's young climbers have no interest to the history of alpine climbing is because they seek no "record making"... no ambitions.

This young man... who became famous suddenly because of free soloing of a big wall, knew exactly what he should do to leave his name on the history of climbing... he knows what he should do to create a new "record".

The young climbers I've met here have not much interest to the climbing history, it seems. So the climbing is more of a "enjoyable hobby" than something "he puts his entire life to it".

Honnold君は、クライミングの歴史をしっかり調べて、何をすれば、自分がクライミングの歴史に名を残せるか、しっかり調べていました。作戦です。戦術家で、ただ好きに登っているだけで、まぐれで有名になったわけではありません。

逆を裏返せば、今の若い人がクライミングの歴史を知らないというのは、名を残したいという野心がないから、という意味なのかも・・・。今は一見危険に見えても、楽しく登るスタイルが主流なので。

山スキーでは、ホントに雪崩より早く駆け下りて(落下して?)いました。こういうスキーはアバランチシュートがいるな~と。ホントにスキーと言うより、ただ落ちていくような感じです。

カヌーでも、この瞬間に生きる、ということを言っていて、登山や岩と同じだと思いました。カヌーも激流下りなので、下ること、落下することのスリルを味わう、という活動みたい。

■ アセント?ディセント?

でも、私はスピードを出す活動より、じわっとゆっくり歩く活動の方があっていそうです。それに、落下する活動より、アセントする活動のほうがあっているような気がします。

バレエが上へ上へと上を希求するものだったので、そういう性向があるのかもしれません。一度、下へ下へと希求するダンスである、ヒップホップをやろうとしたら、全然できなかったし・・・。

The movies included Canoeing down the river, mountain skiing from heli drop off,  surfing in the isolated small gulf of somewhere in the North pole... much of the activities involved rather "decending"than "ascending", and I felt I may like more of ascending than descending.... descending, in a different word, falling, scares me off.

■疲れた日

映画は面白かったのですが、何しろ、岩に行った時みたいにドカッと疲れてしまいました・・・。頭が痛くなり、疲れた~。

I was pretty tired by the time we 've watched all the movies..... but there was another big stuff this day.  The Ontake mountain has exploded without giving us no at all notice nor a sign ... there were some hikers on that mountains today, some people were trapped in the thick clouds of the volcanic ashes.  It was a quit sight to see the explosion clouds. I was just stunned.

が、映画を観終わって、スマホの電源を入れたら・・・ 御嶽山噴火・・・(汗)

え~?!

というわけで、なんだか精神的に忙しい一日。 御嶽山は、10月初めに遠方から知人が来る予定で、その時、登りたいと言っていた山でした・・・。

うーん。もう登れませんね。明日は甲府にも灰が降るそうです。洗濯物はダメですね・・・

甲府に来てから、天災と言えるような自然現象が一杯、周辺に発生しています。

甲府に来て半年後くらいに、震災だったし・・・
去年は、びっくりの大雪・・・
今度は、御嶽山噴火・・・

なんだか色々起るなぁ・・・ 山で地震があったら、さぞ怖いでしょう・・・

Ever since, we moved in Kofu, there are natural disasters... the quake happened in 6 month later we moved in, the last year we had a big snow as big as once in one hundred years... now the explosion of Ontake Mountain.





集団登校が嫌いだったこと

■ 集団登校が嫌いだったこと

小学校1年生で初めて小学校に登校するってとき…我が家の上の階、5Fに住む大家族の4人兄弟の、6年生のお姉さんが私の同い年の妹のカナちゃんと一緒に学校に連れて行ってくれました。集団登校。

でも…連れて行かれる本人のわたしったら、仏頂面… というのは、入学式でも行ったから、道くらい知ってる、って思っていたのです。

当時の実績… 3つのとき一人で近所のパン屋さんまで行き、警察に保護されました(笑)
          5つのとき、半年しか通っていない幼稚園から勝手に一人で帰ってきていました。

それ以降、私はカナちゃんと一緒に登校する羽目になるのですが… 一緒に行くのが嫌で、わざと寝坊したことにして、「先に行っておいて~」。 で、ホントにちょっと遅刻しそうに!

学校への近道に、今では、もうちょっと見ないような巨大な材木置き場がありました。ネットを乗り越えて、そこを通ると近道で、線路も踏切を渡らずにすみ、学校に直行できる。その入り口に、大きくて、とてもきれいな・・・何の木だったでしょう…ミズナラかな…木があり、その木を眺めるのも、とても好きでした。そこからいつも材木置き場通学(笑)。

材木置き場…子供がちょこまかすると危ない。それで、後々、そこは通行禁止になったのですが…結構、無視して通っていたような…私は悪い子です。いや、すみません。

最初のころは、材木置き場通過は遅刻を避ける手として、デフォルトでした。3年生になって弟を連れていかなければならなくなるまでは…。

実は、材木置き場を通らないとすれば、長屋が並ぶ通りを通って、たくさんの交通量がある車道を恐る恐る通らなくてはならず、私はその長屋を見るのがいやでその道はキライなのでした。洗濯物がだらしなく並んでいて、みっともないんです…あまり見た目にきれいな眺めでは、ありませんでした。

それに熊本は雨が多いのに、小さな子供には配慮がなく、車がしぶきをあげて通り過ぎて、びしょ濡れにされることは、一度や二度ではなく…ホント子供って受難続きですよね。

思えば、子供のころは毎日が大変でした。野犬に追いかけられたり、ドブに落ちたり。車にずぶぬれにされるくらいは、命の危険がないので、マシなほうですね。毎日がサバイバルですよ。とはいえ、下校では毎日同じ道を通るということはないのでした…(笑)退屈なんだもん。

■ ちょっと冒険もしました

心に残っているのは、製材所のおじさん。

材木置き場を通れなくなり、仕方なく車道を行くのですが、しばらくすると小さな製材所が出てきます。

朝早くから、働くおじさんたちが見れる。その製材所は掘立小屋でした。中は暗くて、大きな機械類が一杯置いてあり、そして超うるさい!! 木を機械で挽く音は、木の悲鳴のようでした。 なのでダッシュで、通り抜けるんですが…、目の前に踏切があって、引っかかると、騒音に耐えねばならない。

製材所には、ひときわ小柄なおじさんがいて、めっちゃよく動いているんです。ほかの人より、うんと働き者風…でも、おじさんが着ている、長袖シャツの右袖は、いつもからっぽで、ブラブラしているのです。

なんだろう、あれ?

たぶん、私は子供だったので、おじさんを遠慮なく、ジロジロ見ていたんだと思います。

おじさんの腕がどうなっているのか理解したいと思い、その製材所を通る不快な車道ルートは、とりあえず、定番として許容されたのでした…(笑)。 今思えば、きっと仕事中に腕を切り落としてしまった気の毒な方なのですが、子供のころだったので、よくわかっていなかったんです。 

ずっと後になってですが、製材所の脇にあるお地蔵さんのそばに、グミの木があって、その実が食べれると、そのおじさんが教えてくれました。そのせいで、お地蔵さんの家に登ってしまうのですが…良かったんだろうか…(笑)

もう一つの思い出は、その製材所の前にある長屋のあばら家。そのあばら家は登校の時はガーブの外側にあるので、あんまり目につかないのですが、下校時にそこを通ると、かなり目につく位置にありました。

最初は人が住んでいる風だったのですが、見る間にどんどん廃れて行って…5年生のころ、なんだか、幽霊でも出そうな雰囲気になりました。

で、あるとき、何を思ったか、その家に入ることにしたんですよね。幽霊がいるかどうか?みたいな感じで。

ブロック塀に登り、二階の窓を開けたらあいちゃった。 そいで、入ってみたら…食卓にご飯があった(汗)。風化してたけど。布団まで敷いてあり…まるで、ベスビアス火山が噴火した後のポンペイ?な感じでした。

おそるおそる一階まで降りてみる… タンスの中も開けてみる…すると、子供の死亡通知が出てきました。押入れにはちゃんと布団もあった。けど、ものすごーく、幽霊が出そうな感じで、すぐに逃げ帰ったのでした。あれって、今思えば、夜逃げあと? 

■ 実はビビりです

そのあばら家は、実は通学とは関係ない道の分岐点にあったのですが…この気味のわるい家があるせいで、そこを通らなくて済むように、長らくその道を避けていました。行ったことのない道はないくらい他の周辺の道は知っているくせに…。中学校になって、通学路として、その道を使うようになるまで、私の中では、鬼門って位置づけでした、この探検のせいで(笑) 

思い返すと、通学で、誰かと一緒に歩いて楽しかったっていうのがない… そのあばら家探検は、たしか、だれかもう一人いたような気がするんですが、記憶も定かではない・・・たぶん、たまたまその辺にいた下校途中のだれか男の子だったと思います。

■ 集団が嫌いで、先がどうなっているか知りたがりで、ビビりなんです・・・

今思うと、年に一回か二回ある集団下校…最悪だといつも思っていました。大体、先頭を歩かされるんですが、何がいやって、旗持ってるとこ。 

基本、徒党を組んで、歩くこと自体が嫌いなのかも…

甲府の我が家の裏側には、車は通れない、細い小道があって、よく高校生が自転車で通ります。

きれいに、横一列にならんで通る人たちが多い。私って、あれ学生のころやったかな?って振り返ると、決してやっていない・・・(汗)。

高校のころは、例にもれず、自転車通学でしたが…たまたま登下校の時間が一緒になって、バッタリ会ってしまった中学時代のクラスメートと途中区間、競争するように走ることはありました。

でも、ドアツードアで一緒に登校なんて一切思考の範疇外でした。「最近○○で、米ちゃんによく会うなぁ」程度。

しばらくの間、毎日一緒に走っているので、米ちゃん側(男子)は、向こうの学校で「どうも○高に彼女がいるらしい」という憶測?うわさが立ったらしく、そのせいで米ちゃんは、わざわざもっと美人の中学時代のクラスメートと並走できるルートに、リルートしてしまったような・・・(笑)?

ちょっと話がそれましたが、集団登校嫌いで、探検することもあるけど怖がりです、って話でした(笑)。

こういう人は、大人になっても、街歩きとか、山歩きで、冒険心を満たさないといけないのかもしれません。

山ヤって何だ?

■ 晴れなのに

引き続き、山ヤとは何だろうか?の考察をします(笑)

今日は朝は超早起きしてしまいました…ベッドは窓際です。

昨日はホントは山に行きたかったのです。前日、予報を見て、晴れると思っていました。しかし、行かなかったのは、ひとつはただの怠惰と、ひとつは、朝に書く日記のようになっているブログが調子よく、書きたかったのと、あとは山に行くのは遊んでいるって意味なので、一人で楽しんで悪いなーと思ったせいなのですが、ブログを書いていても遊んでいるってことには変わりありませんね(笑)。私は書くと言うことに関しては、遊んでいるっていう、後ろめたさがないのです。常に書くネタを探しています。山を歩くと書きたくなるから山が好きって面もあります。

さて、思考を元に戻します。

■山ヤとは何か?の考察

百名山ハンターの一般登山者と岳人100ルートに行くような山ヤは、だいぶスキルの上で違うわけですが、山ヤと一般登山者を分けるのは、単純にスキルだけ、というわけではなさそうです。

たしかに、山ヤの山ヤたる、その根幹は、その心根にありそうです。

しかし、その心根のところが、私には掴めそうで掴めないのです…。

■山が好きかどうか?

山ヤと山ヤじゃない人は見れば分かります。山が好きじゃないのに、山に来ている人って、案外多いものです。

登山者の中には、”俺(私)だってできるもん”系も結構います。こういう人は、登山でなくても、水泳でも何でも、人を見返してやれる活動ならばよいわけで、本質的には山が好きではない可能性もあります。ま、入り口が何であれ、山に行く中で山ヤに成長すれば良いわけですが。

なので、山自体が好きなのは大前提ですが、山自体が好きと言いながら、全然観察もしないし、調べもしない人もいます。登って砕けろ系? 好きのあり方が違うのだろうか?

■ 反対を考えてみる

見れば、すぐ山ヤさんか、ただの一般登山者か(すいません、失礼な言い方で)分かるのですが、それがどうして分かってしまうのか、説明するとなると考え込んでしまいます。うーむ。

ストレートに迫っても、表現しづらい。ならば、山ヤじゃないという否定形ではどうだろうか?

金魚の糞登山の人や、めんどくさいからという理由でツアー参加の人は山ヤじゃありません。それは明白だけど・・・本人だって、周辺の人だって、分かっています。

でも大抵の人が、中途半端な所にいるのかもしれません。

自分で行き先を決めず、そのため、ルート研究をすることもなく、人に連れて行ってもらう専門で、マルチピッチクライミングへ、たびたび行っている人は、山ヤと言えるのだろうか?

以前『華絵、山に行く』という本を読んで”?”となったため、思考の外にあった事例ですが、雪の穂高にアルパインクライミングに連れて行ってもらって山に開眼。しかし、自分一人では高尾山に行くこともできない。こういう人は山ヤなのか?

私の中では、「山を教えてくれてありがとう」と言って、高尾山なんか自分でやっつけちゃう、という話なら、立派に山ヤに成長した、という話で、めでたし、めでたし、ではないか?と思うのですが、そこで「誰かと一緒に行きたい」となれば、そして、その”誰か”が、ガイド役の人って話になれば、その同行者が本職のガイドであってもなくても、もう、山ヤではないような…???いくら雪の穂高に登って、大感動した人であっても。

どうなんでしょう?

あるいは、言い訳をしてくる人はどうだろう?山で地図を持たない言い訳に、子供や介護というのはありなのだろうか?

山は誰にとっても等しく厳しく、忙しい生活をしているからといって、道標が増えるわけでない。いくら誰かと連れ立って行っても、相手が怪我をすれば、自分だけで歩かないといけなくなる。その時に、一人では歩けません、という人は山やなんだろうか?同行者と行くことで自分はリスクヘッジしているが、自分も同行者のリスクヘッジになってあげないといけない、という視点がない。こういう人は山ヤと言えるのだろうか?

まぁ大抵の一般ルートは、地図なんか一回もポッケから出さなくても歩けてしまうので、そうした習慣になってしまうのは致し方ない面もあるのだが、それでも、うっかり今回は忘れちゃった、ということではなく、万が一をまったく想定していない、ということが、山ヤではない、と言い切ってしまうに値する資質のような気がする。

あるいは、どんなに山に登りたいという情熱があっても、成功の見込みのない山に行ってしまう人は?

以前ニュースで、甲斐駒に普段着で行ってしまって救助された人がいたが、あの山に登りたい!と思って、何も考えず、それが登山だとも気が付かず、出かけてしまったそうだった。”あの山に登りたい!”は、間違いなく、登山衝動であり、その心根は山ヤだが、その後の行動は…山ヤと言えるのだろうか?

私が読んで感動した『第七級』とかでは、アルピニストは必ず、綿密で緻密な計算をして、勝算が確実・・・少なくとも自分の主観においては…な山にしか挑んでいない…。あのメスナーだって、なぜ無謀な単独行なのか?と問われれば、単独行は彼にとって無謀ではなく、むしろ”より安全”なのだから。相手のクライミングスキルが低くて遅いと山では致命傷になる、というわけ。

つまり、勝てると思うから行くわけで一か八かではない、元祖山ヤ…。

とすると、甲斐駒普段着の人は、大博打を考えもなくやっているわけで、そういう人は山ヤといえるのだろうか?何の経験がなくても、普通、1時間も歩けば分かるでしょう。

昨今、話題に上がることが多い、ジム上がりのクライマーたちは山ヤなのか?

たとえば、よく批判のやり玉に挙がっているように、車で乗り付けられる岩場で、クライミングしても、山頂もトップアウトもせず、降りてくるだけの活動がメインの人は山ヤと言えるのか?

などなど…一体何が山ヤと非山ヤを分かつのか?

考え始めると、よく分からないのです…

自分で行き先を決め、自分に行けるのか行けないのか自分で判断し、登山計画を立て、地図を見て、登山に行く人の多くは、一般縦走やピークハントしかしなくても、「山ヤ」です。

そこは間違いないのだが、それは否応なしに、”リーダーである”ということになる。

リーダーと言っても言葉のあやで、実際は、”係りの者”という程度の話なんだけれど、このリーダーという言葉に引きづられると、日本では、女性には奥ゆかしいことが求められ、それは=非リーダー、ついていきます世界の果てまで、という話になり、女性はいつまでたっても、山やにはなれない。

しかし、女性だけのグループでの登山だと、面倒な手間は皆で分け合いましょうということで、登山計画を立てるのも自身でやってしまえるようになるようだ。 男女混成部隊は、役割が固定になってしまって、よくないのかもしれない。

それは、自立した登山者=山ヤになるにあたって、単純に言葉の想定させるイメージが障害となるだけなのかもしれない。

ちなみに、登山では、奥ゆかしい性格で、前を歩きたくなくても、歩けないといけません。地図を用意するのは、自分用ではなくて、パーティに迷惑を掛けないため。コンパス、高度計、GPS、同様。

パーティの行動に何がしかでも貢献しない人はゴマメであり、メンバーとは言えない。やってもらって当然と言う発想の人はダメだ。

貢献はオヤツではなく、意思決定の部分で、貢献しないといけない。オヤツで買収して、意思決定は変わってやってもらおうと言うのは、たぶん山ヤではない。

何もかも、お任せします、は、たぶん山ヤではない。 家で練習してくれば済むアイゼンのつけ方を練習してこないで、だからできなくて当然よね、と思っている人や、そう思って免除してもらいたい人もたぶん、山ヤではない。仲間を自分の怠惰のせいで危険にさらしているのに無自覚ということだし・・・。

しかし、人間は間違いを起こすもの、それは仕方ないので、「しまった~練習してくるの忘れた!ごめん!」と発言する人はたぶん山ヤだ。

というわけで、かなり微妙すぎて、線引きが難しいが、言動を見ていれば、やっぱりすぐ分かるのだった。

歩けるか歩けないかのフィジカルや、ロープワークや地図読みをを知っているかいないかのスキル・技術系ではない。

技術やスキルなんて機会があったかなかったか?の問題に過ぎない(とはいっても、情熱がある人は機会を自ら作り出すものだけど)。

でも、心根、心の持ち方、のことは、切り分けるのがとても難しい・・・。でも、やっぱり、山ヤ同士だと、すぐ分かるし、山ヤじゃない人と、一生山ヤにならないで山に登るんだろうなという人も分かる。

≪関連記事≫
http://stps2snwmt.blogspot.jp/2013/09/blog-post_21.html





Friday, September 26, 2014

百名山の上手な利用法

■ 百名山の利用法?

前の投稿からの続きで・・・百名山ハンターの人が、山ヤになることはあるのだろうか???

逆に山ヤにとっては、深田百名山も使いようなのだろう。

初めて行く山域の時には、ピークハントか縦走になるのが一般的だ。それは山域の概要がつかめるからだ。

そういう意味で、最初にその山域に取り組む、キッカケの山としては、百名山の1峰を選択するのは、ハズレを引かないという意味でいいのかもしれない。混雑を外してと言う限定つきで、だ。

その山域から、なぜ〇〇山が選ばれ、他の山が選に漏れたのかを発見していったり、ここは深田さんの価値観では漏れるが、自分の価値観ではバッチリ、というものを見つけたりしてもいいかもしれない。

百名山のブームのあおりで、混雑が課題になるのは避けられない。盛夏は避けよう。そういう意味で、深田百名山の中の山は、混雑による減点を喰らうこと必至だ。

八ヶ岳の赤岳は混雑を外そうと思えば、2月8月は、避けなくてならない。

■ 大きな山域には向かない百名山

全国に散らばった山を拾ったから、かもしれないが、深田百名山は、山域の理解にはあまり役立たない。

このことも百名山ハンターが、山を山域の特性という面で捉えず、ピークという点でだけ捉えることにつながり、深みがない、と言われてしまう理由なのだろう。

たとえば、八ヶ岳は深田百名山では、一言、八ヶ岳とあるだけなのは有名な話だ。深田さんに十派ひとからげの乱暴な扱いを受けている八ヶ岳は、私の山行履歴を振り返ると

 権現岳 登頂8回 
 天狗岳 登頂5回
 北横岳 登頂4回
 にゅう 登頂3回
 西岳  登頂3回
 硫黄岳 登頂2回
 赤岳  登頂2回
 阿弥陀 登頂2回
 蓼科山 登頂2回

となっている。大の権現ファンということになり、私の八ヶ岳は赤岳ではなく、権現と天狗だった。

ちなみに、編笠山と横岳には、まだ登っていないので、取りこぼし課題になっている。これは興味が
そそられる理由が特にないから、という理由に寄る。冬の編笠や横岳に通う人はいない。

もし、赤岳に美濃戸から登っただけで、八ヶ岳制覇したという百名山ハンターがいたら、やっぱり「それは違うよ~」って言いたい気持ちになるだろうと思う。

ところが、八ヶ岳の良さを教えて欲しいと言われ、冬山はやらない、と言われたら、やっぱり私は困ってしまう。冬に行くのがよい山だから、八ヶ岳が好きなのだから…。

強いていえば夏なら硫黄岳。本沢温泉があるから。北横も夏も涼しくて良いと思う。

ちなみに南アも同じで、

 鳳凰三山 登頂4回
 北岳   登頂3回 1回敗退
 仙丈ヶ岳 登頂3回
 甲斐駒  登頂2回

となっていて、鳳凰の多いのは、冬に行く山だからだ。

塩見や、赤石など百名山にランクインしている山は、まだこれから。塩見は行きたいと思っていて
ずっと実現していない。夫と行きたいからだ。光・聖は行き損ね中。

この人と一緒に行きたいという人が決まっている山っていうのもいいと思う。その人との初登だからだ。

■ 把握が難しい山

唐突だが、丹沢も八ヶ岳と同じで、深田百名山の中では、大雑把で乱暴な扱いを受けていそうだ。ただ丹沢山とあるだけ。

新日本百名山の方には、蛭ヶ岳が一座入っているだけ。

誰か、丹沢通な人が反論した方がいいんじゃないか?という感じだ。

丹沢は、山域の概念の把握が、やたら難しい。いまだに山域の地図を眺めているけど、取り付くしまなしって感じだ。

山梨からは、御坂山塊、一山超えて行かなくてはならない交通の不利もあり、なかなか足が向かない山域になってしまっている。

私は冬に丹沢の主脈縦走をしたいので、誰か誘ってください☆

というわけで、百名山って利用するのに利用しづらい、っていう確認にしかならなかった・・・(汗)

登山者、ハイカー、山ヤ、アルピニスト・・・

■ 言葉の枝葉のこと

登山する人を正確に言い表すのは、結構難しいです。

パッと思いつくのを挙げてみます…

  登山者、登山客、登山家、岳人、岳女、山男、山女、山ガール、山ボーイ…

  山ヤ、沢ヤ、岩ヤ…

英語で言うと、

  ハイカー、クライマー、アルピニスト、アルパインクライマー、フリークライマー、ピークハンター…

”登山者”という単語がもっとも広範一般的だと思いますが、それだけに的確には表せない。

百名山ハンターと岳人100ルートに行くような本格的な山をしている登山者は、別個のものなので、白峰三山の縦走をすると、両者は稜線で出会うが、決して一緒ではない。

前者は登山客で、後者は登山者よりはぬきんでている。

”登山家”になると、これは職業として山に登っていないと使いづらい。岳人/岳女は、文化的でいい感じがするが、一般には理解されない。山男/山女になると、少々侮蔑的な感じもするので(とくに山女)使い方要注意になる。

山ヤ、沢ヤ、岩ヤ・・・は、山行のタイプにのっとるわけで、特定の山行を志向するときしか使えない。

それにしても、雪ヤとか冬壁ヤって言うのは、ない。雪稜だけをやる、と言う人はいないからだろうか?

■英語

英語だと選択肢は、ほぼHikerClimberしかない。英語でClimberという時のクライマーは、日本語でクライマーという時の気負いがなく、5.12以上を登れないとクライマーとは自称できない、なんてことはなく、とりあえず、何であっても、攀じ登ってさえいれば、Climberだ。

日本語でハイキングといえば、登山以前の低い山への遠足的響きだが、英語ではHikingは3か月かかる、長丁場でもハイキング。要するに徒歩旅行はハイキング。

日本語で特殊な使い方をする言葉にトレッキングがあり、ハイキングより格上の扱いだが、トレッキングと言う単語は、高所と仲良しで、つまり〇〇アルプスというような場所をクライミングするのではなく、ハイキングすることがトレッキングで、同じ歩行距離で標高差でも近所の山だとトレッキングにならない。ヒマラヤトレッキングとは言うが、ヒマラヤハイキングは変だ。

そういう風にいうと、Backpackingも英語だけで良く使用される汎用的な言葉で、日本語でバックパッキングとかバックパッカーと言うと、無銭旅行者の、ちょっと反社会的な感じがする。英語では好意的な感じしかしない。侮蔑的な言葉は他にあるので。

アルピニストは、英語でも日本語でも気負った言葉みたいだ。つまりウィキペディアに載るような、歴代の登山家たちを指すようで、生きている人にそんな風に使うのはあまり聞かない。イモトをアルピニストとすると反感を買うような気がする。でも、アルプスにある山を登れば、アルピニストなので、イモトはアルピニストなんだけど。昨今はエベレストもお金で山頂が買えるようになったらしく、高所遠足などと揶揄されたりするので、たぶん、アルピニスト自体の重みが軽くなったのかもしれない。

という理由からか、アルパインクライマーと言うのは、よく耳にし、そして座りが良い言葉になっている。

けれど、これは本来は、山ヤ、沢ヤ、岩ヤと同種の分類のための用語で、フリークライマーに対するアルパインクライマーだ。でもボルダリングだけをやる人を、ボルダ―クライマーというのは聞かない。ボルダラーと言う単語もあるけど、なんとなく下に見ているニュアンスがある。

一般には、アルパインクライマーとフリークライマーの差は認知されていないので、クライマーと言えば、フリーのイメージしかないのではないかと思う。

「フリーで抜ける」という言葉があるのだけど、それはエイドを出さないと言う意味だったり、Aゼロしないって意味だったりするが、この場合は「フリー」がアルパインより格上になる。一旦、登られたルートを「フリー化」するという言葉もあるが、それも、より困難化した、という意味なので、よりリスペクトに値するようなニュアンスがあるが、「初登」よりすごいという意味には決してしたくない、という反論には共感する。それもこれも、処女地がどこにもないという現代の登山事情によるような気がするから、なのだが。

ということもあり、山歴30年のベテランを、登山者と呼ぶのは、ちょっと憚られる。かといって、登山家では変だし、アルピニストも変なので、敬意をこめて、山ヤと呼ぶことになるが、山ヤというのは本来は、自称するべきもので、他称するものではないので、山ヤ”さん”というような、ややこしいことになってしまう。

つまり、”ベテラン”登山者とか、山ヤ”さん”とか、前後につける形容詞に頼らなくてならなくなるわけで、コレという、的確な単語がない。

■ 山ヤでなくても登山者にはなれる

さらに言えば、10年登山をしていても百名山登山しかしない人や”金魚の糞登山”の人は、まったく山ヤとは言えない。

一方で一年しか経験がなくても、地図をもとに行先を考え、未知なる領域に一歩を踏み出そうという若者は、もうすでに”山ヤ”である。

でも、北岳バットレスに行ったくらいでは、ルートはクラシックアルパインだけど、アルパインクライマーとまでは言えない。

ここまで来て、「じゃ、三歩はなんなんだ?」と思ったが、たぶん三歩自身も自称するのに適当な語がないのに困っており、「山の者です」と言ったりしている。山の者って、里の者、町の者ではないって、意味だろう。

山の者を表す言葉には、山人、サンカやマタギがあるが、これは山を生活居住区にしている人で、山に登る人ではなくなってしまう。町人といえば、江戸時代、みたいな。なので、現代で、そういわれると、きょとんとしてしまう。

三歩さんは、山の者で、かつ山男で、かつクライマーで、アルピニストになり損ねた、アルパインクライマーというところ。名誉を求めていない、というニュアンスが、非アルピニストにはある。アルピニストだと、山で死なないといけなくなりそう…。

ところで、登山史に名を残す、というのは、若きアルパインクライマーは誰もが目指すものなのでしょうか?

という風に思うと、登山歴4年の私はまだ山ヤというにはおこがましく、しかし、一般登山者としては、すでに異なる次元におり(というか最初からそうだったような?)… しかし、山女も山ガールも女性を揶揄した言葉で、自称するのは自己卑下のように思われる。クライマーではまだないし、というので、一番近いしているのは、今のところ、英語のHikerかなというので、Hiker'sProfileに落ち着いている。

■ 価値観の差

でも、先輩はみんな山ヤです。結局、山ヤと一般登山者の違いは価値観の差となる。

この場合”一般”をつけたのは、登山者というものは本来、山ヤと同じ価値観に基づいて行動していたものだろうと思われるのに、昨今の登山者は異なるためで、”一般登山者”と”登山者”も行動様式が全然違う。

≪一般登山者と山ヤの違い≫

山ヤ
・地図の見かたを知っている
・未知のルートの方が価値が高い
・ロープウェーがあるルートなどより、より自然状態に近いルートの方が価値が高い
・人があまり歩かないルートの方が、よく歩かれたルートより価値が高い
・山をピークと言う点でなく、ルートと言うライン、もしくは山域と言う面で見る
・自然の両面性を含め、自然に触れるのが楽しい

一般登山者
・できればロープウェーで楽をしたい
・”花鳥風月的”自然観 縁側に座って眺める庭園的自然観
・自然の両面性はできれば否定したい
・メジャーなルートが良いルート

他にもあるだろうか?

つまり、一頃前の登山者と登山客の差になるが、今は登山客が”一般的”になってしまい、”一般登山者”化した、ということなのだろう。

異なる人種はやっぱり交わらない方がいいのでは?と思うのだが、百名山ハンターが、山ヤになることはあるのだろうか?


Thursday, September 25, 2014

百名山の中の山梨

■ 百名山の中の山梨

百名山は、いろいろリストがあるので、そのリストを眺めていて、ふと、

山梨の山はどれくらいあるのかしら?

と思いました。

山梨は山岳県なので、360度、山に囲まれていて、山梨百名山があるくらいです。自分の県だけでも、山百個、賄えます(笑) 

けれども、他県から、わざわざ訪れるべき山、という視点を入れると、山が自然と絞られるのかな・・・と思います。

私は、たまに他県からの人を受け入れるので、そういうとき、どこに連れて行くか?というのは、山とても悩んでいました。今はだいぶ連れて行くところが思いつくようになりました。

■名山リスト

深田百名山リスト
日本二百名山リスト
日本三百名山リスト
新日本百名山リスト
花の百名山リスト
山梨百名山リスト
■深田百名山 

  1. 八ヶ岳
  2. 雲取
  3. 甲武信
  4. 金峰山
  5. 瑞牆山
  6. 大菩薩
  7. 富士山
  8. 甲斐駒
  9. 鳳凰
  10. 北岳
  11. 間ノ岳

うーん、八ヶ岳がまとめて一個に数えられるなんて、とっても乱暴な感じですねぇ・・・。なるほど反論したくなる気持ちが分かります。 八ヶ岳は基本的に冬山入門の山です。

雲取を山梨の山と認識している山梨県民は少ないのではないか?と思いますが、山梨なのかぁ・・・。

100のうち11個だから、市場占有率10%ですね(笑)。

この流れで行くと、ガチな人には、白峰三山の縦走、山初心者には往復3時間の大菩薩、往復4時間でおつりがくる、瑞牆あたりがおススメです。

八ヶ岳全域を入れていいなら、蓼科山、北横岳、縞枯れ山、硫黄岳なども、初心者向きです。あとは北沢峠からの甲斐駒でしょうか。

■日本二百名山リスト

  1. 茅ヶ岳
  2. 乾徳山
  3. 三つ峠
  4. 御正体山 〇
  5. 毛無山 〇
  6. 櫛形山 〇
  7. 笊が岳 〇
  8. 七面山 〇
  9. 鋸 〇
  10. 農取
  11. 上河内 〇
なんと、11個またエントリー。しかしエントリー中、〇がついている、7座も行ったことがありません(^^;)。 

御正体山は冬のロングルートな山に良いでしょうか。七面山はがけ崩れが有名ですが、何で入っているのかなぁ・・・ どうも納得感に欠けるなぁ。



■日本三百名山リスト

  1. 国師 〇
  2. 黒岳
  3. アサヨ峰 〇
  4. 山伏 〇

たった4つのエントリーです。

御坂山塊の盟主黒岳が、三百名山にならないと出てこないとは。国師は金峰山と甲武信に挟まれ、今は大弛峠で楽々行けます。でもそれだと、あまり登り甲斐がないかも・・・ここは乾徳山から、縦走するのが良いかも?

アサヨ峰はもっと上位ランクインでもいいのでは?

ここまでで、300個中、11+11+4=26座 。 300座中、一割満たない市場占有率です。山梨県民が思うより、山梨は全国区ではないのかも?

とはいえ、山梨から行ける山という意味では、南アにも北アにも八つにも近く、山行き放題の土地柄であることには変わりありません。

■新百名山

  1. 雲取
  2. 金峰
  3. 甲斐駒
  4. 鳳凰
  5. 農取
  6. 櫛形山 〇
  7. 赤岳
  8. 仙丈ヶ岳
  9. 富士山

9つエントリー。岩崎元朗さんの選定です。どうも不公平がないように各県から最低一つは入っているそうです。 

この中では、櫛形山だけ行ったことがありません。うーん、冬にでも行くかなぁ。シカで荒れている印象なんですよね。

■花の百名山

  1. 雲取
  2. 大菩薩
  3. 石割山
  4. 国師
  5. 金峰山
  6. 仙丈ヶ岳

花の百名山なのに、なぜか、アツモリソウの名所、三つ峠がない!花で有名な、甘利山もない! うーん、なんで?! 

なのに長い長い石段でしられる石割山がランクイン。金峰山って人気だなぁ・・・。仙丈ヶ岳はあるのに、なぜキタダケソウの北岳がないのだ?

  • 甘利山 アヤメ
  • 三つ峠 アツモリソウ
  • 北岳 キタダケソウ
  • 釈迦ヶ岳 スズラン

それに、国師がまたランクインなんですが。あんまり信頼性を感じないリストだなぁ。

■岩場?

  1. 瑞牆
  2. 太刀岡
  3. 甲府幕岩
  4. 三つ峠
  5. 孫女の岩場
百名山系では、どうしても、ピークハントに偏るので、岩場も入れてみました。でも、日本100岩場は、100リストがネット上にありませんので、ClimbersNetの検索で、山梨県としてヒットする岩場です。

孫女の岩場って? あまり使われない岩場が上がっている割に、
  • 十二ヶ岳の岩場
  • 兜山の岩場
が上がっておらず、”?”。 

甲府には、ホントは昇仙峡付近にも一杯岩場があったみたいなのに、すっかり木や草が生えて、今となっては伝説になってしまったらしい昇仙峡開拓団・・・。

ちゃんと保存されていれば、今頃、第二の小川山あるいは瑞牆として、全国区になれたかもしれなかったのに・・・。

もったいないなぁ。

■ 百名山、しっかりシカト中

こうしてみると、私が行っている山は、しっかり百名山無視していますね~(笑)

マイナールート好きとしてはうれしいような? とりあえず正しく成長中です☆

岳人100ルート

■岳人100ルート

いつも岳人は図書館で見ていますが、岳人の最終号は購入しました。

なぜなら、岳人のこれまでのバックナンバーのどの号を見たら、何が載っているかの目録の役目を果たす一冊だったからです。

深田久弥の日本百名山に代わる、日本の近代登山を代表するようなルートが、岳人100ルート、なるものではないか?という指摘です。

私は、聞いたこともないところが一杯。北ア興味がなかったんで・・・というのはいいわけで、北アの一般ルートは行き尽くしたような人でも行っていないのは一杯と思います。

なにしろ、深田百名山と違い、スキルがないと行けないルートばかりです。いわゆる本格的登山を少しでもやっていることが前提になる、ガチなルート揃い。

ここには小屋泊の気配は、限りなく薄い・・・

No掲載号ルート名ジャンル
12014年5月号北アルプス/剱岳北方稜線積雪期縦走
22014年5月号北アルプス/剱岳早月尾根雪稜
32014年5月号北アルプス/剱岳源治郎尾根登攀
42014年5月号北アルプス/剱岳チンネ左稜線登攀
52014年5月号北アルプス/剱岳八ツ峰主稜登攀
62014年5月号北アルプス/剱岳周遊ツアー山スキー
72014年5月号北アルプス/黒部黒薙川北又谷沢登り
82014年5月号北アルプス/黒部川上ノ廊下沢登り
92014年5月号北アルプス/金木戸川双六谷沢登り
102014年5月号北アルプス/鹿島槍ヶ岳北壁積雪期登攀
112014年5月号北アルプス/鹿島槍ヶ岳東尾根雪稜
122014年5月号北アルプス/後立山縦走無雪期縦走
132014年5月号北アルプス/五竜岳遠見尾根冬山登山
142014年5月号北アルプス/白馬三山周遊山スキー
152014年5月号北アルプス/白馬岳主稜雪稜
162014年5月号北アルプス/日本オートルート山スキー
172014年5月号北アルプス/不帰1峰尾根雪稜
182014年5月号北アルプス/槍・穂高岳縦走無雪期縦走
192014年5月号北アルプス/北穂高岳滝谷登攀
202014年5月号北アルプス/槍ヶ岳北鎌尾根登攀
212014年5月号北アルプス/涸沢岳西尾根~奥穂高岳冬山登山
222014年5月号北アルプス/南岳横尾尾根雪稜
232014年5月号北アルプス/奥穂高岳南稜登攀
242014年5月号北アルプス/前穂高岳北尾根登攀
252014年5月号北アルプス/奥又白池~A沢~前穂高岳無雪期登山
262014年5月号北アルプス/西穂高岳~奥穂高岳無雪期縦走
272014年5月号北アルプス/明神岳東稜雪稜
282014年5月号北アルプス/錫丈岳前衛フェース登攀
292014年5月号南アルプス/仙丈岳三峰川岳沢登攀
302014年5月号中央アルプス/中央アルプス縦走無雪期縦走
312014年5月号南アルプス/甲斐駒ヶ岳黄蓮谷沢登り&アイス
322014年5月号南アルプス/甲斐駒ヶ岳鋸岳尾根冬季縦走
332014年5月号南アルプス/北岳バットレス第4尾根登攀
342014年5月号南アルプス/大井川源流東俣無雪期山旅
352014年5月号南アルプス/白峰三山縦走無雪期縦走
362014年5月号南アルプス/南ア南部縦走無雪期縦走
372014年5月号南アルプス/大井川赤石沢沢登り
382014年5月号南アルプス/北岳池山吊尾根冬山登山
392014年5月号南アルプス/白峰南嶺縦走無雪期縦走
402014年5月号南アルプス/深南部縦走無雪期縦走
412014年6月号大雪山系/表大雪縦走無雪期縦走
422014年6月号大雪山系/クワウンナイ川沢登り
432014年6月号日高山脈/ヌピナイ沢右俣~ピリカヌプリ沢登り
442014年6月号日高山脈/日高山脈縦走沢登り&縦走
452014年6月号道北/利尻山縦走雪稜
462014年6月号道東/知床連山縦走無雪期縦走
472014年6月号夕張山地/芦別岳登山
482014年6月号白神山地/赤石川沢登り
492014年6月号八幡平/葛根田川沢登り
502014年6月号和賀山境/生保内沢沢登り
512014年6月号朝日連峰/朝日連峰縦走無雪期縦走
522014年6月号朝日連峰/八久和川沢登り
532014年6月号朝日連峰/三面川岩井又沢沢登り
542014年6月号飯豊連峰/飯豊連峰縦走無雪期縦走
552014年6月号飯豊連峰/飯豊川本流沢登り
562014年6月号日光/皇海山~日光白根山縦走藪漕ぎ
572014年6月号御神楽岳/広谷川御神楽沢本谷ルンゼ岩登り
582014年6月号南会津/大幽西ノ沢~丸山岳沢登り
592014年6月号南会津/只見川袖沢御神楽沢沢登り
602014年6月号南会津/奥会津縦走雪尾根
612014年7月号奥利根/奥利根本谷沢登り
622014年7月号奥利根/利根川源流山地縦走雪山縦走
632014年7月号上越/宝川ナルミズ沢沢登り
642014年7月号会越国境稜線/毛猛山塊縦走雪山縦走
652014年7月号川内山塊/早出川沢登り
662014年7月号谷川連峰北面/荒沢山~足拍子岳雪稜
672014年7月号上信越国境/中津川水系魚野川沢登り
682014年7月号上信越国境/苗場山~佐武流山~白砂山残雪期縦走
692014年7月号谷川連峰/朝日岳~巻機山無雪期縦走
702014年7月号谷川連峰/馬蹄形縦走無雪期、残雪期縦走
712014年7月号谷川連峰/赤谷川源頭山スキー
722014年7月号谷川連峰/仙ノ倉山北尾根雪稜
732014年7月号谷川連峰/谷川岳東尾根雪稜
742014年7月号谷川連峰/一ノ倉沢南稜岩登り
752014年7月号谷川連峰/一ノ倉滝沢第三スラブ氷雪登攀
762014年7月号谷川連峰/一ノ倉沢4ルンゼ(本谷)登攀
772014年7月号谷川連峰/一ノ倉沢衝立岩グリズリー登攀
782014年7月号谷川連峰/幽ノ沢中央壁正面フェース登攀
792014年8月号奥秩父/奥秩父主脈縦走縦走
802014年8月号奥秩父/笛吹川東沢釜ノ沢沢登り
812014年8月号奥秩父/荒川水系入川真ノ沢沢登り
822014年8月号奥秩父/瑞牆山十一面岩登攀
832014年8月号八ヶ岳/小同心クラック積雪期登攀
842014年8月号八ヶ岳/八ヶ岳全山縦走積雪期縦走
852014年8月号八ヶ岳/赤岳西壁主稜登攀
862014年8月号八ヶ岳/阿弥陀岳南稜雪稜
872014年8月号頸城/焼山北面台地山スキー
882014年8月号戸隠/本院岳ダイレクト尾根雪稜
892014年8月号白山山系/大畠谷沢登り
902014年8月号両白山地/笈ヶ岳雪山縦走
912014年8月号御嶽/濁河川兵衛谷沢登り
922014年8月号鈴鹿山系/愛知川本流沢登り
932014年8月号大峰山脈/大峯奧駈道縦走
942014年8月号大峰・台高山地/東ノ川沢登り
952014年8月号南紀/白川又川沢登り
962014年8月号山陰/伯耆大山縦走雪稜
972014年8月号四国/三嶺~剣山縦走縦走
982014年8月号九州/祖母山・傾山系周回無雪期縦走
992014年8月号屋久島/永田岳~宮之浦岳無雪期縦走
1002014年8月号富士山積雪期登山

ざっと眺めてみます。私の家からの近所で行ける山で・・・

 北ア 29ルート
 中央アルプス 1ルート
 南ア 11ルート
 奥秩父 4ルート
 八ヶ岳 4ルート
 御坂  1ルート

なんか、中央アルプスかわいそう・・・(笑) 奥秩父より冷遇されています(笑)奥秩父の山梨側、大菩薩のあたりなどは、東アルプス、なんて呼ぶ人もいますよね。

■ジャンル別

この表はネットからもらってきたものだが、岳人の日本100ルートに忠実に書かれているようだが、ジャンルのところは突っ込みどころ満載だ(笑)。

たとえば、34大井川源流。 これって”山旅”に分類されている唯一のルートなんだが、無雪期縦走では、だめなのか(笑)。縦走を山旅と感じる人もいるだろうし、登攀だって、ベテランにとっては登攀を含んだ山旅だったりして・・・。

そして、沢登りが27もランクインしている。岳人は沢好きですね(笑) でも、沢をする人はとっても珍しいですけど・・・私も沢をする女性パートナー募集中です。

登攀もざっと18ルート。これは一般の登山者はまったく範疇外です。

それに冬山も一般的には、一般登山者の人はできないから、それも除外すると、無雪期の縦走くらいになり、一般の人に普通にたどり着けるルートは、ほんの少し(17)となってしまう。

無雪期の縦走は、17個しかない(笑)。それにルートなので、ピークハントとは違うので、スタンプラリーができないかもしれない・・・(笑)。

また、積雪期縦走と冬山登山は、雪がない山域の冬の登山なんだろうか?藪漕ぎというジャンルがあるんだけど、藪漕ぎってそれを目指していくピークなんだろうか?岩登りと登攀は違うのだろうか?などなど・・・。

■ 選定の基準を考えるのが一番面白い!

一番面白いのは、ルート選定委員会かもしれない。あーだこーだ、と言って山の良さを語り合うのが、山という趣味の最大の愉しみかもしれない。

私は次に行く山は、山でゲットすることにしている。

たとえば北岳に行ったら、次は燕岳に行くことになったり。

それで以前、山に行って、「今まで行って良かったところ教えて」って言ったら、「白馬岳」と言われ、
「なんで?」と聞いたら、「まるでホテルみたいだったから」と言われ、私は行くまい・・・、と思った。

人の価値観は人それぞれなので、その価値観を色々に主張するのが楽しい。

深田久弥は

 ・山容
 ・山の歴史
 ・標高1500m以上

を選定の基準としたそうだ。 百名山をする人は、歴史に関心がない。すると、骨抜きだな。

■ 硬派なルート

岳人100ルートは、日本で一番硬派な雑誌の、きっと硬派な山をやり続けていた人たちに違いない編集部が、事実上の閉刊にあたって、その集大成として、選定した100ルート。

そういう意味で、このルートに全部行っている人がいたら、スゴイ山ヤだな~と思います。

そんな人、いるのかな~?



← 来年はダイレクト尾根行けるのかな~?

歩荷散歩しなくちゃなー














 プレミアがついて3800円!元は840円なのに

百名山志向と中高年

Thursday, September 25, 2014 
■ 百名山登山の何が悪いのか?  

まずは、百名山登山の批判の矛先が、具体的に何に向けられているのか?整理しておきます。
  • 深田百名山は深田久弥が選んだ山であり、オリジナリティがない
  • 深田久弥と同じルートで登っていない
  • 雨だろうが台風だろうが行く、弾丸登山スタイル
  • 山のスタンプラリー
  • 山の良さを見ていない

というところでしょうか。他にもあるかもしれません。これを裏返すと、いいってことになりますね。
  • オリジナリティのある登山を行う
  • 深田久弥と同じルートで登る 
  • 弾丸登山はしない
  • スタンプラリーと揶揄されるような、日程を詰めこんだ、急ぎ足登山は辞める
  • 山そのものの良さを味わう
≪参考≫
深田百名山リスト
日本二百名山リスト
日本三百名山リスト
新日本百名山リスト
花の百名山リスト
山梨百名山リスト


■ 中高年

百名山登山というのは、かなりの強い相関で”中高年”とセットで語られることが多い登山形態です。

中高年は、なぜ百名山行脚にこだわるのか?

2014年現在、中高年と言えば、団塊の世代が主力です。

この世代の特徴は、まず数が多いことです。圧倒的に量が多い。人間の数、多すぎなんですね。勢い、些細なことがデバートのバーゲン会場化します。そのバーゲン会場化についても、さらされる頻度が多いために場馴れしている世代と言えると思います。

そして、競争の世代です。戦争については、”戦争を知らない子供たち”、イケイケどんどんな世代です。右肩上がりの高度経済成長ど真ん中ですから、楽観的で、なおかつ、下り坂を知らない、恵まれた水準に気が付いていない世代と言えると思います。

経済破たんの主たる要因を作り出し、現在の借金漬け財政体制を受け入れたのも、この世代で、それはアメリカ式借金式経営法を自分の人生にも、行政にも取り入れたことによると思われます。つまり、何もかもローンで買う世代ですね。家も車もローンで買って、ローンの貸出可能枠が自分の経済力だ、と思ってしまう世代です。

≪団塊の世代の特徴≫
・人数が多い
・メジャー志向
・”バーゲン会場”が良くも悪くも生息域
・競争大好き
・右肩上がり信仰
・恵まれた水準にあることに無知
・よくもわるくもアメリカ礼賛
・赤信号みんなで渡れば怖くない
・借金経営平気世代

これが山ではどう発現するか?というと

・混雑した山、大好き 
・百名山のスタンプラリー大好き

となるのではないでしょうか。暴論ですが、ひょっとして、この世代は、混雑大好き、もしくは、混雑したほうが、むしろ気分が高揚して良いくらいなのかもしれません。

百名山登山がどんぴしゃりだったのは、右肩上がりと競争が大好きだからではないでしょうか?この世代は、なにかにつけ競争がシビアで、”勝ち組”であることにこだわる世代です。

そして、自分の幸福のためには人を蹴落とさないといけない、と信じている世代です。Win-Winなんて言っているのは、後の世代で、この世代はWin-Loseです。

本来、自分との戦いであり、他者との競争がないのが、登山の世界ですが、そこに他者との競争という視点を持ち込むことができる唯一の登山形態が百名山登山、と言えるかと思います。

もしかしたら、そうした視点がなかったら、この世代を惹きつけることはできなかったのかも?

■ 経済効果

さらに言えば、恵まれた経済力で、百名山”スタンプラリー”が、可能になってしまうのが団塊。百名山をやる人はお金持ちです。たとえ、ツアーを一切使わないで自分で登ったととしても、1座につき、2万円の平均的な予算がかかったとすれば、2万円×100座で、200万円ほどかかることになります。ツアーを使い、5万円の予算がかかれば、500万円です。

100名山登るには、1年10座くらい登ったとして、10年かかります。一年50万円のレジャー支出。

登山人口はハッキリしません。300万人とも800万人とも言われます。最新の数字では860万人と言われています。(最新の数値は1000万人だそうです。2016.7)

http://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/sangakusounan/documents/06shiryou3.pdf

試しにこの860万人という数字をベースに、6割が中高年という前提とすると516万人が中高年となり、その8割が百名山をするとなると、412万人。その人たちが年間50万円を支出すると、2千億円規模の市場になります。これが交通費、山小屋費、ガイド費用になるわけですね。装備などの周辺市場は含まないでも、この額です。

この人たちは遭難者の代表的なプロフィールでもある上、百名山登山=登山と思いこむ視野狭窄にも陥っているので、オーソドックな登山の安全対策が知識として入っておらず、遭難予備軍であるので、登山界の権威筋からは、当然ながら、問題視されています。

■ 対策?

対策としては、未組織登山者 → 組織化 が挙げられますが、これは無理なんじゃないかと。

この種の人たちが、山岳会などの硬派な世界に属さないのは、むしろ歓迎すべきことではないか?と逆転の発想をしてみました。

というのは、山岳会は今指導者不足なので、こういう大量の人口がなだれ込んだら、対応できません。山岳会はおまけに”相互扶助”の組織ですが、”相互”にはならないで、”一方的扶助”になると破たんすること確実です…

幸いなことに、団塊の世代の方でも山岳会などに所属することにはあまり積極的でないようです。

この世代に、登山をよりよく楽しんでもらうにはどうしたらよいか?ってことになりますが、やはりその世代にマッチした価値観で歓迎するのが合理的選択となります。
  • ”群れ”志向
  • 面倒なことは誰かにお任せ志向
  • 節約よりむしろ、お金で娯楽を買いたい志向
  • オリジナリティーは求めず、メジャー志向
  • 詰めこみスケジュールのストレスには強い
  • 数値志向
  • 積み上げたがる
  • アメリカン志向
しかし、実力そのものはハッキリ言ってないですから、体力的敷居を下げつつ、たくさん運動したと言う気になってもらわないといけないのです。

山としては、危険個所が少なく、デカい山が合っていますね。(あっ、それって南アルプスでは?)

■ ガイド登山に誘導できるか?

団塊の世代に代表される中高年が山岳会に来ないから、と言って、ガイド登山に誘導することは、おそらく、世代の求めるものとガイド登山が提供するものが異なりすぎ、論理的に成り立たないのではないか?と思います。

近年ガイドの不足が叫ばれていますが、これも、ガイドになりたがらない人が多いのは仕方ありません。何しろガイド業は食えません。

昨今の中高年の登山スキルはかなり低下しています。たとえば先日の権現でも、ヨタヨタ歩きの人が、かなりの数でいました。スキルの低い者同士が結託しても、やはりスキルが低いことのリスクヘッジにはならないようでした。はっきり言い過ぎかもしれませんが。スイマセン。

餓鬼岳でも、ちょっとどうか?というくらい足元がヨレヨレのオジサンパーティを見ました。そもそも歩くということが、ちょっとどうかなーというくらいヨタヨタですが、平気で北アに来ます。あまり自覚はないようです。

そういう事情もあり、ガイドの必要性が各方面で叫ばれていますが、その割にガイドとなった人の年収は低く、ガイド業では300万円を超えれば御の字、と言われています。

私は登山2年目のころ、やたらガイドにならないかと誘われました…たった2年の経験しかない私なのに?といぶかしく思っていましたが、それはやはり実力がある、山男のベテランガイドなどが必要ない、丘というような山を、10人も15人も連れて歩く、”違反”ガイドツアーの方が実はどこでも人気があるからのようです。違反かどうか分からないような新参山ヤの方が、そういう低いレベルのガイド山行を引率する資質としては、優れている、ってことになります。

つまり、本格的に山をやってきて(本チャンもバンバン行くような)、まともなガイドに育った人は、団体登山をやりたがらないのは確実です。大体、登山は、3人~4人がベスト人数です。それより大きいと小回りが利かなくなるし、それより小さいとリスク対策に不安がある。団体になればなるほど、遭難というババを引く可能性は高くなります。

■ そろばん勘定

ガイド登山は、基本的に5人以下が普通です。ガイドの日当は3万円と決められているので、5で割ると、6000円。しかしこれではガイドは、何人ガイドしても、日当以上は儲からないことになります。仮に月に20日ガイドしても(そんなすごいスケジュールで山に行ける人は少ないと思いますが)、60万円にしかならず、冬季はガイド業は基本的にお休みですから、6か月60万円の収入が仮にあったと仮定しても(そんなことはありえそうにありませんが)、360万円にしかなりません。

これが、うまく行ったケースとなれば、サラリーマン世帯と比較して、一人前の男性にとって、ガイド業が成り立つとは言えません。というわけで、ガイド業は主たる生計を支えなくてよい場合の、副業的な位置づけとなります。

一般に山をよく知っているガイドさんにとっては、ガイドレシオの縛りを振り払い、団体登山に足を踏み入れるのは、大変勇気がいることです。たぶん…。団体になった途端に、暴徒とまでは行かなくても、衆愚と化すのが見えているし…。

しかし、中高年登山者を取り込むには

 たくさんの人が集まる形態

でしか、充足することのできない精神的ニーズがあるのではないか?と思います。青春のフラッシュバックかもしれません。

この人たちにとっては、団体で群れる、ということがかなり意味がある活動なのでしょう。

山ガールに代表される、若い人(団塊Jr)の山ブームも、端を欲したのは

 野外フェス

であると言われています。野外フェスも団体で楽しむイベントですよね。

ということは、時代は今、

 多くの人がコロニーのように集まって何かを共有できる場

を求めているのかもしれません。余談ですが、ヨガのクラスも、団体化が一旦加速すると、規模が大きくなればなるほど人を惹きつけるようです。一旦始まった大規模化は止められない勢いのようです。そうすると本質的なことは失われますが、そのことより、集まる、群れる、という集団の陶酔、のようなものが重要な要素なのかもしれません。

それは私自身の登山の志向性とは全く反対ですが、時代がそういう、いまだに満たされていないニーズを持っている、ということは、各種のデータや社会現象が如実に表現しているところかもしれません。

大事なことは、そのニーズ、エネルギーを社会が良くなる方向に方向づける、という先見の明かもしれません。

というわけで、団体登山という群れは維持しつつ、百名山登山をガイド登山で可能にする形態を試考してみました。

≪新・これなら安全にいけるんじゃ百名山≫

  • ガイドが寄り集まって、登山者組織を作る。
  • 会員制組織にする 会員優待を作る
  • 募集型ガイドツアーを催行する
  • その際、百名山登頂をプログラム化する。低い難易度の山をクリアしていないと、次のステージに進めない。(ゲーム感覚)
  • 10座、30座、50座、などのキリのいい数字で、記念品を渡す
  • 深田百名山と同じルートで登る 
  • 深田百名山の該当部分を各回配布する
  • 催行は15名~20名でも、実際は小パーティに分け、引率者は4~5名にする。
  • パーティを分け、少し時差をつけて登山する(山へのインパクトを軽減するため)
  • 宿泊地で全員集合。小屋泊にして、小屋には、できるだけ現金を落とす。
  • 小屋生活では、その団体が迷惑登山者にならないマナーを誘導しておく(ウルサイ、散らかす、汚す、傷病者を放置するなど)
  • 夜は山のお天気や音楽の夕べなどの、時節にあったイベントを毎回行う(そうしないと騒いでウルサイので)
  • アメリカンな小物などの量販会も買ってくれるでしょう
  • 朝はまた小パーティに分かれ、時差出発する
  • 皆でバスに同乗して団体気分を維持して帰る
  • 引率者から、到達度評価をその都度渡す

要するに、山への行き帰りと小屋でだけ団体で、歩くときは団体でなくてもいいんじゃないか?ってことですが。

それとやはり無知な部分はリスクヘッジを引率者でしつつ、山のことは山で教えるしかないので、達成感志向という面を上手に利用して、知識の面でも達成感を与える何らかの枠組み作りを薦めたら良いのではないか?と思います。

啓蒙、という形では絶対に啓蒙されないような?