Monday, November 17, 2014

ビレイができないと岩に連れて行けない

■ ビレイができないと岩に連れて行けない

山岳総合センターのリーダー講習では、夜中にテントに先生たちが順繰りに回ってきて、登山の新人の心得みたいなもの?を 話してくれました。

その中で、

「ビレイができない奴は岩に連れていかない(いけない)」
 
というのがありました。

私は、ゲレンデの岩に連れて行ってもらえないなら、 バリエーションも一生行けるようにならないと思って、 結構真剣に受け止め、まずはビレイをできるようになることを 自分の課題と受け止めました。 

それで山岳会に入りました。会では、 

「ビレイができないとダメだ」

とはっきり新人に言います。 なので、人工壁ですが、ビレイがあやふやな人はいません。新人には、3,4人かかりでビレイを教えます。落ちるのが大キライの私でさえ、落ちる役を引き受けたことがあるくらいです。

そして、

「ビレイができるためには、リードしないとダメ」

とはっきり言います。 それで、トップロープで登るのはそこそこで、一番易しいリード課題が登れるようになると、すぐリードです。私くらいしか登れなくても、マスタースタイル、またはプリクリップで外の人工壁リードさせられます。 最初なんて、トップアウトできず、地面から3,4mのハングで落ちていました。

で、私の疑問は・・・こういうスポーツクライミングを利用する以外で、ビレイを上手になる方法はあるのでしょうか? ということです。

■ 落ちてはいけない場所

そうやって落ちて、覚えるので、落ちて良い場所落ちてダメな場所がクライマーは分かっています。

リードするときも、ここで落ちたらどうなるか?考えて、1ピン目手繰り墜ちたりは、決してしません。

突っ込むときも、最後のクリップから、ロープが出ている長さを考えます。

■ 昔の人にはスポーツクライミングという武器がない

昔の人は、スポーツクライミングをしないで、いきなりルートに出たそうです。

その場合、一体どうやって、ビレイをマスターしたのだろう? 

ビレイのマスターひとつとっても命がけなのでしょうか?

実際に墜落を確保したことがない人のビレイは、形式だけでまったく当てになりません。(と、先輩の誰もが言っています)

なので、墜落役が必要なのですが、安全な墜落と言うことを考えると、人工壁の支点の丈夫さマットは、墜落役の人の安全のために必要になります。

ビレイの練習で失敗して、本当に落とされたら、困るからです。

落ちない人と登ると、ビレイは上手になりませんが、私は自分が落ちるタイプなので、相手の落ちることも受け入れないといけないと思い、ビレイは特に勉強しました。

なにしろ、岩登りでは、相手の命を預かっているからです。 

相手の命を預かっているという認識がないビレイヤーだと、単純に注意不足で、落とされてしまいます・・・が、そんなことになったら、目も当てられません。

ので、確保器を前後逆さまで使うようなビレイヤーだと一緒には山には行けません。確保器には、ハイフリクションモードとローフリクションモードがありますが、それは懸垂下降の時に使い分けるもので、制動確保の時ではありません。そんなことは、確保器を買った時に取説を見れば書いてあるのです。

昔の人にはスポーツクライミングはなかったはずで、昔の人は一体どうやって互いをビレイする練習をしたのでしょう?

それが、ここ最近の最大の謎です。


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