Friday, September 5, 2014

「生物の多様性と私たちの暮らし」に出てきました☆

■ 自然を愛する山登りをしよう!
イワツメクサ@後立

自然を愛する山登り♪ だた残念ながら、山にただ登っているだけでは、自然が語りかけてくる言葉を理解することはできません。

たとえば、イワツメクサですが、北アではコマクサが採り尽くされたことによって、イワツメクサが増えました。それは小屋で会った小沢先生に教えてもらいました。

ただキレイ!と歓声を上げているだけでは、そうした意味を知ることはできないのです。

■パタゴニア DamNation

今日はパタゴニアからカタログが届きました。 環境映画のお知らせです。

アメリカでは、ダムの寿命が来てダム撤去の機運が高まっているようですね。



日本の河川は急峻なので、単純にアメリカを真似する愚は冒すべきではないと思いますが、日本の電力は現在足りているので、電力を口実にした新たなダム建設は、詭弁ですね。

ホンネは、公共投資以外に過疎地の仕事を創出する知恵がない、というところでしょう・・・つまり、本当に困った時のカンフル注射的利用だった公共投融資、アメリカの恐慌、ブラックマンデーで確立した古い経済手法ですが、これに慢性的に依存している体質になったということです。まるで中毒患者のように。 中国などの共産国を笑ってはいられません。

ちょっと話が逸れましたが、パタゴニアダムネーションの紹介でした☆

■ 生態系と山(森林)

環境問題は全体的な視野が必要です。

ので、登山を始めた初期の頃、地球環境史や森林生態系などの本を集中的に読みました。

山は標高差による生態系の差を感じられるのが、山1年生の目標かな(笑)?

森林限界を超えると、環境がガラッと変わること、です。山好きなら、地図の針葉樹マークと広葉樹マーク、荒地マークくらい、は読めるようになっていたいもの(笑) 自分の身を守ることにもなります。

≪関連記事≫ 生態系の輪を感じる場所としての山

■ コミュニティカレッジ

というわけで、一昨日は山梨コミュニティカレッジの「生物の多様性と私たちの暮らし」という講座に出てきました。

リンク: 県民コミュニティカレッジ

私が環境問題を常識として仕入たのは、学生の頃で、COP1の時代の知識なので(^^;)、20年くらい既に経っており、環境問題の歴史の進展を感じました

旧態依然とした大学の講義であれば、寝ちゃうかもだなぁと思っていましたが、上手なプレゼンテーションで、分かりやすく、現代版の知識にバージョンアップでき、非常に好感が持てました。

以下は、配布されたレジュメをまとめたものです。

■Q)生物多様性とは何か?
身近な自然を遊ぶ@愛宕山
A)3レベルの多様性を指します。
  1. 遺伝子の多様性
  2. 種の多様性
  3. 生態系の多様性
■種の多様性

Q)地球上には、一体何種類の生物がいるんだろう?

A)様々な数え方があるが、今のところ、分かっているだけで200~250万種くらい。
  未知の種については、諸説あり、1万種と言う意見や、3000万~5000万と言う意見もある。
  一種の樹木に殺虫剤を掛け、その種の昆虫を調べてみると、大体固有種が20%くらいいる。そういう風にして  推定する手法もある。未発見の種は大抵は昆虫(甲虫)

■遺伝的多様性

多様性がないと遺伝子は劣化する。面白い進化例として共生があり、ウミウシの事例がある。これは動物なのに光合成をするもの。

■人間活動による生態系の危機
小川山レイバックの岩の造形
  • 地球史上6回の大量絶滅が進行している
  • 現在の絶滅速度は過去の平均値の約1000倍。
  • 産業革命以後の200年、特に最近50年の爆発的開発の増加
具体的には何が当たるのか?
  • 乱獲
  • 生息域の破壊
  • 生息地の変化
  • 侵入動物
  • 地球規模の環境変化
たとえば、乱獲では、乱獲される魚以外にも、網にかかってしまい、商品価値がないので捨てられている魚が多くある。つまり一匹のマグロの後ろには、何匹もの鮫の死がある。

生息域の破壊の代表的例は、ボルネオの森林減少。オラウータンの生活域が脅かされただけでなくサンゴも減少。

変質の代表例は、富栄養化貧酸素海域。その他、ダムによるシリカ欠損で有毒物が増えた事例など。

侵入種の代表は、日本から海外にでているものとして、コイ、ワカメ、葛、イタドリが大きい。日本国内に入ってきているものは、ヤギ、アライグマ、アレチウリ、ホテイアオイ。

身近な例としては、甲府を流れる濁川。酸素不足に陥っており、魚が生息できるギリギリの酸素量しか持っていない。昼夜で酸素量が変化する。

■ Q)なぜ生態系を守らないといけないのか?

 A)3つの回答。

1)地球誕生から46億年、生物が誕生して38億年、その貴重な時間を掛けたものを失おうとしている。

2)生態サービスを経済価値に換算するととてつもなく高コストである。

例:日本の森林価値74兆円。日本の国家予算100兆円。かつ生態系は劇的に変化し、不可逆的で、従来のモノを取り戻すコストは非常に高くつく。

今年のキタダケソウ
生態系劣化の影響は、自然密着度の高い生活をしている人たちに最初にあらわれ、それは第三世界のことが多いため、貧困と格差を助長する。結論として、費用と便益の考え方から言っても、環境破壊は、喪失が大きく、得るものが少ない。

3)人間は自然の一部であるので、自然を喪失することは人間活動そのものを喪失することだから。(ワンネス)。田中康夫長野県知事の脱ダム宣言はこれに基づく。

■山梨の自然環境の特徴
≪良い面≫
  • 標高差3700mの世界屈指の山岳環境
  • 氷河期の依存種・固有種
≪改善が必要な面≫
  • モニタリング調査などはほとんどアマチュアに依存
  • 自然史博物館がない。
  • 研究拠点がない。
  • 生態系サービスが失われることによるダメージを予測するためのデータがない。
■感想

私にとっては、ワンネスが生態系を守っていくべしということの根拠に一押しされているのが、非常に共感しました。
地球は美しい@厳冬期鳳凰三山

 ・アコウ沢に行こう!と思いました。
・環境意識を高めるためには、まずはその貴重さについて知っていることが大事だと思いました。

・やっぱり魚も近海魚限定だなと思いました。人間が動物の死の上に生を作っているのは仕方がないのかもしれませんが、できるだけ加担はしたくないものです。

・こちらの二冊を購入しました。

講師をしてくださった梨大岩田先生おススメ☆


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