Friday, April 4, 2014

死のチャンス?

■ アブナイを理性的にとらえる

アブナイ、というのは、登山やクライミングで、とても重要な要素で、全然危なくないなら、クライミング自体がまったく面白くなくなるだろう・・・、というのは一面の事実です。

でも、不必要にクライミングを恐れるのは良くないような?

リスクは対策がとれていれば、あるいはリスクに対して理解があればリスクではなくなります。

つまりミッションディストリクトは私にとって危なくなかったようにですね。

というわけで、今回は、クライミングのリスクを理性的に計算してみましょう特集です。

■ データ

日本における死亡リスクとしてみると、2000年時点で、航空機事故を1とするならば、落雷による死亡リスクは0.66、癌による死亡リスクの約5万分の1である。
(つまり、ガンは0.66×50000=3300 落雷で一人死ぬとすれば、ガンで3300人死ぬということ。ガンの方が高リスク。)

      1年あたり何人に一人死ぬか
自動車事故  9,289
交通事故   89,955
中毒     150,754
墜落     29,484
火災     95,238
天災     495,868
溺死     37,618
窒息     50,021

出典 http://www.rist.or.jp/atomica/data/pict/09/09040103/03.gif

別の資料があるので、クライミングのリスクと合わせて考えます。

≪致死リスクのレベル(平均、概算値)(回/年)≫
10-2  毎週末、5時間ずつロッククライミングをする場合の死亡リスク
10-3  鉱業のような比較的危険な産業のうち、高いリスクグループで働くときの死亡リスク
10-4  一般的な交通事故死のリスク
10-5  産業のうちとても安全な部門で働くときの事故死亡リスク
10-6  家庭での火事又はガス爆発で死亡する一般的リスク
10-7  雷に打たれて死亡するリスク

http://www.enecho.meti.go.jp/info/committee/kihonseisaku/3rd/3rdsankou2.pdf

これによると、毎週末5時間ロッククライミングするのは、10のマイナス2の自乗なので、一年あたり、100回クライミングすると一回死ぬ。 交通事故死は、一年一万回運転して一回死ぬ(そんなに高いかしら?)。

交通事故に遭う確率より、クライミングで死ぬ確率の方が高そうだということは言えそう?

この資料が原発関係と言うので、なんとなく恣意的に誘導されている可能性も感じますが…出典がありました。

こちらは純然にスポーツのリスクを比較していそうです。ただ日本の資料でないですね~。

≪Activity associated with death Risk Basis of risk and source≫

Maternal death in pregnancy 1 in 8 200 maternities UK 1994-96 (1)
(direct or indirect causes)
Surgical anaesthesia 1 in 185 000 operations GB 1987 (2)
Scuba diving 1 in 200 000 dives UK 2000/01 (3)
Fairground rides 1 in 834 000 000 rides UK 1989/90-2000/01 (4)
Rock climbing 1 in 320 000 climbs England and Wales1995-2000 (5)
Canoeing 1 in 750 000 outings UK 1996-99 (6)
Hang-gliding 1 in 116 000 flights England and Wales1997-2000 (7)
Rail travel accidents 1 in 43 000 000 GB 1996/97-1999/00 (8)
passenger journeys Aircraft accidents 1 in 125 000 000 UK 1991-2000 (9)

出典: http://www.hse.gov.uk/risk/theory/r2p2.pdf  

ちょっと分かりやすくなりました。これによると妊娠よりロッククライミングは危なくない。

8200回の妊娠で妊婦一人が亡くなる。32万回登って、一人が亡くなる。妊娠って危険なんですね~。
お母さんに感謝しましょう☆

ダイビングは20万回潜って一人が亡くなるので、クライミングより危険です。 確かにやっていても、酸素ボンベ次第なので、怖いです・・・。

検索していたら、極め付きの良いデータがありました。じゃーん。


Your Chances of Dying

From: Best Health Care
 Degrees

これによると

一般登山          15700回に一死亡。
アルパインクライミング 1750回に一死亡。
ヒマラヤ           167回に一死亡。
6000m以上の高所ヒマラヤ 100回につき10~12.6人死亡

自動車事故 6700回に付、一死亡。

喫煙   一般人の22倍の関連ガンの死亡リスク。
肥満   2倍の死亡リスク。(5年以上14年未満の期間肥満の人)

人間って肥満には耐性があるんですね~。もっと高リスクかと思った。

喫煙している人はデスウィッシャー(Death Wisher) だと思います。わざわざリスクを高めているんですから。

ともかく交通事故死よりは高リスクなクライミング。 保険だけは必須ですね~。

まぁ何にもしなくても、8年たつごとに、翌年1年に死ぬ確率は2倍になっていくそうです。

データをみてクライミングに安心できるようになったか?というと、絶対にならないと思いますが(笑)、今日生きていることに感謝できるようになるか?というとなるかも?

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