Thursday, April 10, 2014

クライミングにも机上講習が欲しいです・・・

■クライミングの机上講習?

師匠が「やっぱり実地で教えるのが一番だね!」と言うのですが、でもやっぱり私はクライミングシステムは机上講習もやってもらいたいです!


 理由その① 初心者はとんでもないことをしでかすから!

私は一度メインロープを解きました(@芦川横沢)。下から交差してる!と何度も叫ばれて、どうしてよいか分からなかったんです。

有名なガイドさんも三つ峠で初心者にクライミングを教えていて、その初心者は「セルフを取って」と言われて、セルフを解除し墜落死したそうです…。たまたま、アイスクラミング体験に行ったら、行った先の指導者が当事者でびっくり。

 理由その② 初心者は全体像が分かっていないから。

全体像を教えてから登らせないと、初心者はとんでもないことをしでかします。

ホント、私って今ちゃんと生きているのが不思議です… 今まで死んでいてもおかしくないことを知らずに何回やっているんでしょう・・・(^^;)

リード講習と題された講習会に出たら、リードどころか、カラビナ自体を知らないような人ばかりで、目を疑いました。 擬似リード中はクライムアップではなくて、ほとんど引きあげでした。「違うだろ~」と激しく思いました。

リードがトップロープで登れるようになった後のことだ、と知らないから、参加するのではないでしょうか?

リードに進ませる条件をきちっと明記してほしいです。もしリードに進む要件がこのように明記してあれば、自己判断であっても、手繰り落ちが何か知らないと自分で思えば、そう思った人は参加しないと思います。

今のやり方は、登れるだけで身を守れないアブナイ、クライマーを作ってしまうかも?

■ 岩登りを教える方法論を確立してほしい

私は山岳総合センターでクライミングシステムを習っています。

富山に国立登山研究所がありますが、大町の山岳総合センターは、登山研究所がエリート養成施設であるのに対し、その庶民版みたいな感じです。

公的機関であることは変わりなく、エリート対象ではない、一般市民クライミングを普及させる機関だと思います。

誰にでも門戸を開いていますが、やっぱり、もう少し厳密にスキルレベルを明記して参加者を募集した方が良いのではないかと思いました。

が、ただでさえ少ない本格的登山を目指す登山者人口が、これ以上減ると困るので、間口を大きくしているのかもしれない・・・

ついでに、受け入れ側が選別すると嫌味だし、意欲がある登山者を追い返す結果になるかもしれないし、そもそも、登山者を客観的にスキル分けする方法はないし、山歴で昨今は判別できないし、スキルがないから教えを乞うのであって、それは正しいのだし・・・というわけで、難しいですね。

岩登りを初心者に教える方法は、漠然としていて、確立されていないです。

私は登山者自身に自己申告で最適レベルを選ばせたらいいのではないか?と思います。

そのためには何ができれば、次のステップに進んで良いのか明記していあることが大切ですよね。

≪まったくの初心者からのステップアップ 試案≫

1)クライミング101 
・机上講習 確保理論とクライミングシステム(スタカット)、ロープの性能の理解、静荷重・動荷重、
支点の種類・作り方、セルフビレイ、ロープの束ね方やキンクや交差のこと
・カンタンな知識テスト、クライミングシステムに対する理解度を試す記述テストで理解を確認
・全くの初心者可
・合格ライン:スタカットの手順を分かっていること、宿題でクライミングのサブテキストを読ませる

2)クライミング102
・実技: 結び目:エイトノット、クローブヒッチ、ムンター、タイオフ、
     カラビナの持ち方、確保器の使い方、グローブ
・公園などで、立木でスタカットを演習してみる

・もうこの時点でアップアップになること請け合いです(笑)

3)クライミング103
・実技: 懸垂下降、プルージック、支点を自分で作る
・公園などで懸垂下降の練習、空中懸垂もやってみる、ロープを投げるのもやってみる

・絶対これもアップアップになると思います!

4)クライミング104
・実技: 懸垂の危機対策、宙吊りからの自己脱出、仮固定、
・これも自己脱出などやっていて面白くても、実際の岩場ではそんな目に合いたくない!と強く思うようになると思います。

5)クライミング105
・実技:室内壁。ボルダリング、トップロープクライミング
・実技:ビレイ、 トップロープのビレイ
・2人一組でやってみる

6)クライミング106
・実技:室内壁。擬似リード トップロープでつられながら、擬似リード。クリッピングの練習は自宅でやってくることが宿題。
・実技:リードのビレイ 擬似リードと言え、リードのビレイをしてみる

7)クライミング107
・実技:室内壁。墜落 墜落を止める練習。トップロープで落下係数0、1、2をそれぞれ。

8)クライミング108
・実技:室内壁。墜落 墜落を止める練習。リードの墜落、落下係数0、1で。落ちる人があぶないので2はしない。

9)クライミング109
・実技:室内壁。リード練習。易しい壁をリード。
・実技:外岩でのトップロープ、シングルピッチ。

10)クラミング110
・実技:屋外で緩傾斜の易しいルートでワンピッチをリード。
・実技:外岩。易しい岩ルートを3ピッチでマルチを確認。リードはなし。

こんなところでどうでしょうか。これなら、無理なく身につくかな~と。

マルチを理解するだけで、10回くらいは、講習会や一緒に練習してくれる人・機会が、必要だと思うんですが…

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