Friday, February 28, 2014

尾根三年、岩三年、沢三年、雪三年

■ 尾根三年、岩三年、沢三年、雪三年

何かの本で読んで、もうだいぶ前なので、どの本なのか、忘れてしまったが…

昔は「尾根3年、岩3年、沢3年、雪3年…」と言われたのだそうだ。

そうすると、3×4=12年、かかるわけだけど…(笑)まぁこれは直線的である必要もないんだろう。

けれど、尾根、岩、沢、雪、のうち、尾根以外は、自分だけではできない。(初級の雪山はもちろん出来る)

私たちは、そもそも雪が好き♪というので、雪3年が先に来てしまったけれど、雪が先だと尾根はそんなに難しくは感じない。(ただ尾根が不快に感じたりはする)

     尾根1~3年 →| 岩沢雪1年目 → 岩沢雪2年目 →岩沢雪3年目 → 中級者 →上級者

     一般登山者  →| 山ヤ 


何しろ、尾根っていうのは一般登山道が整備されており、ただ歩くだけで山頂に届く道だからだ。基礎と言える。

というわけで、一般登山者と山ヤを分ける、大きな一線は、尾根3年と岩3年の間にある。

■ 同人はエキスパート

山岳会にはいろいろあり、初心者歓迎のところもあれば、不可のところもある。

初心者歓迎というのは、二通りの解釈ができる言葉で、

 1)山歩きを最近始めました、という山歩き初心者
 2)(本格的な)登山の初心者

で、従来の山岳会の場合、2)を指したらしいのだが、今の人は、最近山って流行っているらしいし、山歩きでも始めようかしらという1)の段階で山岳会に来てしまうケースが増えているらしい。

一方で、経験者のみ、というのは、自分の趣向を極め、紹介で入会するわけなので、エキスパートの世界。

一般登山者を卒業し、今からバリエーションというような、山ヤ1年生は、お呼びでない。というわけで、従来の意味の山ヤ一年生は今行くところがなくて渋滞中である。 

その結果、ガイドの講習会がにぎわうことになる。

余談だが、手っ取り早く凄いと言われたい人はお金を払って海外登山に行くようだ。海外の登山は日本人の無知がすごいと思わせるだけでたぶん実質は全くすごくなさそうだけど(私の海外経験で大体想像できる)

 本科生=一般登山のスキルが一通り身についたレベル
 研究生=講習会のサポート、新人指導などしてスキルを確認、自分の自主研修
 同人 =研究生としてある程度の功績があれば、同人登録。自分の趣向に特化して活動。企画。

これを一般になぞらえると

 本科生=一般登山  1~3年
 研究生=バリエーション(登山道を外れた登山の開始)4~6年
 同人 =リーダークラス 6年以上

なので、結局、山ヤ1年生=尾根3年が終わったところ。 

しかし、山岳会の世界は入会希望者向けに親切にそういう事を書いてあるわけではない。今は無秩序、無政府状態だ。

たとえば、紹介がないと入れない日〇山岳会も今では、ごく普通の(市井の?)山岳会と同様に全くの素人を受け入れている。(その結果無料のガイド登山と勘違いした中高年が増えて困っているらしい)

■ 岩3年のスタートラインかなぁ…

岩も沢も雪も、今では山の志向の違いになってしまっているが、それは同人における話で、使う技術は基本は同じだ。

本来は、一通り先輩の指導を受けて一人前。そうした人が自分の山の趣向に沿って道を究め、岩ヤ、沢ヤ、雪ヤ(って言うのかな?)になる。
 
私は全然自分の趣向としては岩は趣味ではない。ですが、岩はやはり避けては通れない…のは、ロープワークの習得があるからです。

”静かなる尾根歩き”は、その先にある・・・

そして、同じやるなら集中した方が身に付く。登攀力もだし、ロープワークもです。

土日は外を歩き、平日は週1日~2日クライミングという生活が、4~6年目の登山者には合っている生活スタイルかもしれないなぁ・・・。

静かなる尾根のための税金は高いなぁ・・・

≪関連記事≫


No comments:

Post a Comment