Sunday, February 2, 2014

谷川岳のルート研究

今日は喉がいがらっぽく、風邪を引いたら一大事と朝寝ていたら、少し良くなりました。どこかでもらってきた風邪、インフルエンザなどでないといいですが・・・

■ 谷川岳の研究

先日は雪崩の講習会で谷川岳に行きましたが、谷川岳自体は、双耳峰で、往復5時間のラクラク日帰りの山でした。ロープウェーがあるので、八ヶ岳の天狗岳より楽なくらいの山ですね。

アクセス至便の山のせいか、よく踏まれた登山道で夏道より楽なくらいであるのは、天狗岳と同じでした。ラッセルがない・・・という訳ですね。

今日は知人が阿弥陀中央稜に行ったら、屈強な男性3人のパーティなのに、ラッセルで力及ばずで、敗退という話で、ラッセルありとなしではこれはもうだいぶ違うのだろうなあ・・・と。

ちなみに私はラッセルの山は、登山2年目でのツルネ東稜、3年目谷川岳近所のタカマタギでの、振り向いたらトレースが消えてないくらいの雪の日、そして、同じく3年目の残雪期の金峰山のマイナールート、くらいしか経験がありません。 金峰山のマイナールートでは、ほとんどトップを登りましたが、膝上ラッセルで、2時間半の登山道に5時間かかった・・・(汗) あれは敗退したので、リベンジしたいです。というかリベンジには1泊二日では無理と思います・・・ というのは下山が核心部でピストンではなく未知のルートを取るので、さらにラッセルだったので・・・

雪道のコースタイム見積もりは

 ・踏まれた道でラッセル無 = 夏道コースタイム
 ・膝下ラッセル =1.5倍
 ・膝上ラッセル =2倍

と言われています(雑誌ヤマケイ)。 万歳ラッセルなんていうのもあり・・・いったいどれくらいかかるんだろう???

■ その①

とりあえず、無雪期の谷川岳のコースタイムはここにあります。ロープウェー。

■ その② 定番エアリア情報



見ると分かりますが、ロープウェーで天神平に降り立ってから、田尻尾根方面に歩いても35分、+50分つまり、1時間半で熊沢穴の頭についていしまします・・・ その先は山頂であるトマノ耳までたったの1時間半。

谷川岳と言うと、何だがすごい山に聞こえますが、全然スゴクナイ・・・(汗) 山で言うなら、北横岳と変わりアリマセン(汗)

というわけで、もう少し歩かないととなると、下りを西黒尾根を使うことにすれば周遊となり、また下りなので、体力の消耗もそれほどではないだろう、というので、下山は55分、1時間50分の夏道コースタイムです。まぁ3時間弱というところ。

≪まとめ≫
 ・天神尾根 天神平~山頂 約3時間
 ・西黒尾根 肩の小屋~登山口 約3時間

これがそれぞれ、踏まれているかいないかで、どうなるか・・・という話になりますね。

■その③ 定番 2万5千の地図情報 


カシミールで出しています。

これによると天神平での標高は約1300、谷川岳山頂と大体標高差600mくらいです。距離は約3.2km。

≪天神尾根≫ 
 ・標高差 600m 
 ・距離   3.2km

普通は標高300mが一時間くらいですから、3時間かかると言うことは結構急なのかもしれませんね。

ただカシミールでは推定歩行時間が1:47で出ているので、やはり標準コースタイムが甘めに出ている山域、なのかもしれません。

西黒尾根ですが、同じくカシミールでは標高約1900mの方の小屋から約3.3kmで標高800mの登山口までの一直線の下山です。 推定コースタイム1:06・・・(笑)カシミールはあてにならないのかもしれませんが、エアリアの地図の3時間と比べると、3分の1です。やはり標準コースタイムが怪しい・・・ 私の経験においてはエアリアはエリアにもよりますが、コースタイム甘めです。

≪西黒尾根≫
 ・標高差 900m
 ・距離 3.3km

地図では1516の頭を降りてしばらく行くと下部は樹林帯です。標高900のあたりで西におれ登山口付近の建物を目指す・・・のが大雑把な見方です。そのまま尾根を降りると建物から遠くなりますね。

ずっと尾根なので、雪崩れの遭遇の危険は少ないと思いますが、ザンゲ岩のところから、1516のピークまでは尾根筋を外さないこと、雪庇に乗らない注意が必要ですね。雪庇は南面に張り出すはずです。

見たところ西黒尾根は派生尾根に間違って入り込む余地の少ない、一旦念のためにコンパスを当てたらそれがずっと使える、というタイプの尾根です。 地図読みとしては初級だと思います。

コンパスはもちろん、1516のピークで地図に合わせて当てます。そこで方角が変わるので。

注意点といえば、西黒沢方面に降りないことでしょうか。これ、典型的雪崩地形で、前回出かけたときも雪崩れ痕が一杯でした。 雪山でも、夏山でも沢に降りる、という選択肢はないですね。

■ エスケープ

この山はエスケープルートがないので、考えられるのは、ピストンで戻るくらいです。

しかし、1日目は朝始発のロープウェイ8:00に乗ったら、12時にはもう雪洞堀りを終ってしまう公算が大です・・・ 山頂ピストンしてもまだ2時とかです。 宴会を始めるにしても早くても16時くらいが限界かもしれません・・・何しろ、山の夜は長いので・・・ 

翌日、西黒尾根の下りはトレースの有無で、難易度が大きく変わるので、少し偵察にいく必要があるかもしれません。トレースがあれば、楽勝でしょうが、なければ

1時間~3時間の予想の道は

 ひざ下ラッセル = 1時間30分~ 4時間30分 

 膝上ラッセル =2時間 ~ 6時間 

と大幅にコースタイムに 幅が出てしまいます。それでも最大6時間、何かあって遅れ8時間想定しても、さらに朝8時に遅く出発したとしても、プラス6時間なら14時、8時間で16時です。

現実的には夜明け、7時ごろには出発していると思いますから、チャレンジして見る価値があると思いますが、ダメだとなった場合に登り返すと疲れますから、その判断をどこでするか?

というと、これが困ったことですね。 1516のピークまでで一定の判断、つまり

 ・そこまでのラッセルのペースで、下山時間を予想する

という作業が必要になるかもしれません。

■ その他情報

西黒尾根については、

・『山と渓谷』 2013年3月号に特集があります。

・『新版・日本雪山登山ルート集』 にも記載があります。

ルート上に危険はないという紹介で技術☆3つ、体力☆4つのルート、春は天神尾根ピストンではなく西黒尾根での周回が前夜泊日帰りルートです。

ちなみに同じ本のグレードで、赤岳・阿弥陀が技術度☆2、体力度☆2のルートです。黒戸尾根は技術度☆3、体力度☆4のルートになっています。

・ネット情報ではここが良くまとまっています。
http://nantaisan1.sakura.ne.jp/HTML/Kantou/6_MtTanigawadake04_1.htm

■ アクセス

甲府からだと水上ICまで、中央道から青海、埼玉、信越道に入り、水上ICを出て土合の家まで4時間でした。前夜泊は土合駅での駅ビバークでしょうか・・・ 車の中とどちらが楽か悩ましいところです・・・

あとは、去年2月は大雪で、クルマで行くことは断念して正解で、帰りの信越道は封鎖されていましたので・・・電車で行く案というのも、前日までの天気の予想によっては捨てておけません・・・

そうなると金曜夜出発で中央線です・・・ 

甲府からは遠い・・・それだけは確実な山ですね。

■ 装備

スコップ
ツエルト 
スノーソー
プローブ
ローソク
ルート旗 10本

そのほか雪山基本装備。
ワカン、アイゼン、ピッケル、ビーコン、環付ビナ×2~3、ロープ(1/2でよい。30m以上)
グローブ 予備含め2セット、オーバーグローブ。





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