Saturday, January 4, 2014

帰省 2014

■ 得るところの無い帰省

 さっき帰省から帰ってきました。片道7時間の往復を含む2泊3日の帰省は、たった3時間の、それも不愉快で、退屈な会食のために費やされました…ああ、疲れた。

今回宿泊したのは、大阪の湾岸線(高速道路)沿いのホテルサンルートでしたが、驚くべき低価格でした。一泊ダブルで5500円! 湾岸線のそばなので高速から降りてすぐで楽です。駐車料金もタダ。

このホテルは関空への前泊向けのホテルなので、お正月にホテルに宿泊している人と言えば、家事から逃れるための大家族の家族連れか、お買いものツアーに出かける成金中国人だけで、ホテルは騒々しく、せっかくの高層ビルの眺めも興ざめでした。

今回は梅田も難波も通らず、ただ高速で点と点を繋いだだけでしたので、苦労して出かけても、何の得るところもない旅でした。

これなら2泊せず、一泊で多少無理をしても返ってくるべきだったかもしれません。

■ My Home

大阪は緑が少なくもともとあまり好きな場所ではありませんでした。ただ…大阪から離陸する空港には多少の思い出があり、私はまだ関空が出ていない頃、伊丹からアメリカに経ち、帰国は関空でした。

大阪の野田は関空快速が止まるので海外出張はわりに楽に出かけられました。ウェリントン、カンザス、ホーチミン、ハノイ、バンコク、ここから旅立ちました。私が大阪に置いてきたものは海外出張に出かけることができるような生活です。マイレージマイライフという映画を少し前に見ましたが、今でも出張で点から点に移動するような生活は気持ちが昂まります。

一方夫は大阪とはいえ、ニュータウン育ちです。都会の私鉄の最果てにあるのは、文化ゼロの土地です。私の目には都会とも田舎ともつかない中途半端さと、大規模マンションや建売住宅に代表される無個性、そして退屈、つまり文化の無さだけです。実際夫は梅田や難波、私より知りません(笑)大阪生まれなのに。

そんな夫には山梨を相変わらず田舎だと感じるようですが、私には山梨は山梨と言う個性よりも、山がある場所、山に行きやすい場所になってきたのかもしれません。

私は地域振興というのには懐疑的です。というのは、商社での仕事の経験から、地域だ、国だ、グローバルだ、と分けて考える、そのフレームワーク自体が前時代的だと思うからです。大体地域振興なんて大義名分で儲けているのは、既得権益を持っている者だけで、既に富んでいる者をさらに富ませることを体よくあらわしたにすぎませんでしたし、結局大きな企業を誘致して何がどうなるかというと単純に身売りなワケでしたし・・・
それに何より、本当に地域にこだわること自体が、今の時代無意味になりつつあります… 小さな地域間競争はまるで「お隣のパパはもう部長になったんだってよ」に近い精神の貧困さを感じさせられます。

それよりむしろ地域の強みとは本来、その強みがない他の地にいかに貢献できるか?という献身の精神であるべきなのだろうと思います。

 そんなことを考えながら、高速を時速120kmで飛ばしつつ、ただひたすら早く家に帰りたい!と言う事だったのです(笑)

今の私の、ホッとできる場所、つまり家、は山梨です。

とはいえ、私は根を下ろしたい、つまり、出来るだけ多くの子孫を残し、出来るだけ多くの財をなし、名を残したい、などとは、まったく思えません。山梨にも大阪にも、郷里熊本にも特別な愛着を感じるわけではありません。それは親元を離れて住んだ箕面に特別な愛着があるかと言えばないのと同じです。箕面にも、吹田にも、野田にも特別な愛着はありません。唯一住み続けたいと思った地はサンフランシスコだけです。 

結局、私はその地に自分のアイデンティティを託す気になれないだけです。

■ 明日は甲斐駒?

今日の昼に帰ったところですが、明日甲斐駒に登ろうかどうかで迷っています…夫と分担とはいえ、長時間のドライブの後ですし…、一日くらいの休暇は欲しいところです。 

とはいえ、甲斐駒には長らく憧れていて、明日、明後日は、知人が登っているので、私にとってはまたとないチャンスとなります。

とりあえず、行きたい、ということで、明日の体調を見て、最終決定することにしますが、行けるといいなぁ…黒戸尾根。

本来、無雪期を知ってからチャレンジすべきですが…私の場合、無雪期より積雪期の方がスタミナが持つのです。

さらにこのうんざりさせられた大阪への帰省をこなした自分になんらかのご褒美を与えてあげたい気もします(笑)

こうして山に近い場所に要ること自体が、山に行く有力な理由となるのだ、ということを改めて感じさせられるのは、関西の登山者はこれをこなして、山に登ってくるからなのです。

私は山梨にいなければ、山をやることはないと思いますが、この地で唯一手放しに素晴らしいと思えるのは、山に代表される日本の自然の美しさだけです。

今を生きること、今できるベストを尽くすこと、今持てる強みを最大限に生かすこと、そう考えると、やはり私には、今は山しか考えられないな・・・、と改めて思うのでした・・・。

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