Saturday, November 9, 2013

ヤマレコのススメ

■ スケープゴート未組織登山者

私の山ブログは、山に行って楽しかった☆ということを記録しておくのと、同時に

   ・なぜツアーに参加しないことを咎められないといけないのか?

という反発心からスタートしました。そう、ツアーに参加せずに登山に出かけることを咎められていたんですよね…

しかし、私はツアーには全く参加価値を見出せませんでした。 

業界には ”未組織登山者”という非難めいた言葉があります。

さしずめ、山にカーストがあるとするならば、”未組織登山者”という言葉は、”アンタッチャブル”とかそういう感じです(笑)

カースト外。

 山岳会会員 ⇒ 自主山行しても良い
 未組織登山者 ⇒ ツアーに参加しなさい

という無言の圧力で業界は溢れています。私は根がへそ曲がりなので、日本社会の無言の圧力には屈しないタイプ(笑)

まぁお金がないだけなんですけどね…本当のところは(笑)。

たとえば、縦走でツアー参加なんてしたら、10万円くらいかかってしまいます。小屋泊でさえ、4泊すれば4万円弱かかるのです。 こちらに試算があります。

≪過去記事≫
テント泊、小屋泊、個人ガイドツアー、団体ツアー 比較してみました
http://stps2snwmt.blogspot.jp/2013/09/blog-post_8457.html

とてもじゃないけど、こんなお金出せません。同じ額もってたら、私なら我慢して貧乏旅行で海外へ行ってしまいます。だからテント泊です。テント泊なら一泊500円が相場です。

とまぁ話がずれました。そう、未組織登山者は山では肩身が狭いって話です。

これはホントです。否定され、ガンガン責めまくられます。

都会ではまだ少しましなようですが、多様な価値観が許されない田舎町では、「未組織登山者の”くせに”自分たちで”○○”行ったらしい」とたぶん尾ひれ腹びれ背びれ…いろいろ付けて裏でこっそり噂話されます… 心配半分・嫉妬半分ってところです。

たぶん世の中にはツアーが向く人と向かない人がいます。日本は多種多様な考え方を許さない社会なので、ツアーに行く人も行かない人もいてもいいんだ、という風にはまだ社会が成熟していないんですね。

■ ダメ扱いは不思議

また話が脱線しました…すいません。そう未組織登山者はダメ扱いされているという話です。

ただ、現状の面からみると、登山人口における8~9割は未組織登山者です。

統計を検索しましたがそのような統計はアリマセン。ので、根拠はありませんが、山小屋での観察だとちゃんとした山岳会の人は小屋には来ません。そもそも、山岳会に属すような人たちは小屋を使うような登山を登山とはみなしていませんから、当然と言えば当然です。なので見かけるのは0%。

組織者で小屋に来るようなのは、”○曇△悠々山△会”などというような、明らかに高齢者のハイキングの会です。

こういう団体20% 個人客(未組織と想定)80%というのが小屋での内訳でした。

余談ですが、20人以上の会になると小屋では迷惑登山者予備軍としてみなされます(笑) 何しろ、目に余る行為(よっばらい、大声、傷病者の放置、布団の入れ替え、ゴミポイ捨て、場所の占領、忘れ物)が多いのは、決定的に団体の人たちで、個人の人たちが問題行動を起こすことはあんまりないからです。

要するに、今、山人口の8割はアンタッチャブル階層って話です(笑) 

で、未組織登山者に否定的感情を抱いているのは誰か?というと、決して小屋の人でもなく、対面することがほとんどない山岳会の人でもなく、となると消去法で ツアー業界?あるいはレスキュー業界もそうかもしれません。

そう、確実にツアー主催者は未組織は良くないを盾にとって、ツアー参加者を増やそうとし、そのせいかツアー登山者と未組織登山者は互いに反目しています(笑)

レスキュー業界が未組織登山者に眉をひそめるのは、統計上、遭難者の内訳で多いのは未組織登山者、となっているからです。

でもこれも、統計マジックに騙されているだけのような気がします。単純に山岳会人口もツアー人口も伸びないのに、それ以外の人口が伸びているだけでは?

なにしろ、小屋での観察では、遭難(死亡事故や滑落)を起こすのは、30人とか40人をガイドレシオ20とかで連れて歩いている団体ツアーであって、おそらく未組織だろうと思われる個人登山者ではありませんでした。

ちなみに私が未組織登山者であるのは、消極的理由です。山を学ぶ場所を探してもそもそも存在自体がしないからです。

つまり ”誰に山を教わるか作戦”頓挫中です。 選択肢は3つくらいしかありませんがどれもダメ。

 優れたガイドに教わる → × 
 講習会に出る → × 
 山岳会に参加 → ?


■ 役立つサイト ヤマレコ

そういう、アンタッチャブル階層である未組織登山者ですが、実は組織化しています。

どうやってか?というと…

代表的なのがヤマレコです。 ヤマレコはもう20年も歴史があるそうです。知らなかった~。

ヤマレコは大変役立つサイトです。何に役立つかというと、登山計画を立てるのに役立つのです。

登山は、下調べってのは楽しく、ルンルン気分で行える上、重要な活動です。 どこに行こうかな~♪というのが、一番夢が膨らみ、ワクワク出来る時間です。

そこでヤマレコで色々な人の山行を検索します。 同じ山でもコースタイムが色々で、そのこと1点を取っただけでも参考になります。

さらに、近隣のパーキング情報、登山ポストの有無、美味しいお食事処や温泉情報、どこで休憩するべきか、直近の登山道の状態、などを調べることができます。小屋の食事がおいしかったか不味かったかも知ることができますし(笑) 水場の有無やトイレのありかも教えてくれます。

何より、登山は3度おいしいの実践ができます。 計画⇒実行⇒記録 の流れですね。 PDCAサイクルは社会人にはおなじみですよね。

さらに、めんどくさいことが楽にできます。たとえば、計画するときは、標高差と距離を知りたいです。

これがネットに表示される地図の上をカーソルでなぞっていくだけでできたりします。(私は今はカシミールでやっています、ローカルPCに情報が保存されるほうが良いので) 

GPSで記録したルートも地図上に載せられるし、写真とセットすればどこから見た景色なのかさえ、地図上にマッピングできます。

ネット社会では、見るだけで利用しない人のことをリードオンリーメンバー(ROM=ロム)といいます。ネット社会では、ROMは”受け取るだけで差し出すことをしない、貢献しない人物”として、見下されています(笑)。

ネット社会と言うのは相互扶助で成り立っているからです。情報を得るだけで提供することをしないROMは、”タダ乗り”、とみなされているのです。

ただし、ネットの恐ろしさは古くからのユーザーは熟知しており、一度公開した情報の伝播が早いので、本当に良い情報はアップしないか複雑な階層の下に入れて、ダイレクトにURLを知っている人間しか見ることができないようにして保護していたりします。荒らされたら悲しいですよね。

と言っても、昨今は検索エンジンが優れているので、検索で突き止められたりするのですが…

まぁともかくROMで居続けるのは良くないので、書き込むようにもしましょう。

そうすれば、なにより楽に山を3度楽しむことができますし、その上情報を見てくれる人の数は多くなります。

ん?期せずしてヤマレコのススメになってしまいました…(^^;)