Saturday, September 7, 2013

焦らず、たゆまず、じっくりと 山と向き合うこと

■ ステップアップ

登山には、自分を向上させていく、ステップアップする楽しみがあります。

行きたいところを、心に温め、思い描く・・・その心豊かな時間。

その山に登るためにはどんなトレーニングが必要か考え、そのためにトレーニングする楽しい時間。

山好きな人に地図好きが多いのは、行きたいところの地図を何度も見て、こうしよう、ああしよう、と考えるからでしょう。

そういう時間が、楽しいワケですね。私も計画を立てるときは、何度でも同じ地図を飽きずに見ます。

■ 山を味わい尽くす タクティックス(作戦)

どうしたら、最も山行が充実するか?と色々考える。

今回、後立縦走をテント泊にしたのは、もちろん、山行を充実させるため、でした。

ロングルートなので軽量化したいし、実は、私は小屋泊無料でしたが、

小屋泊でほぼ空荷同然で歩くこと=つまんない

実は、縦走、という登山形態で小屋泊、だと、ただ単純に歩くだけ。スポーツの要素しかない・・・

山を味わうことにならない。

それはこれまでの登山経験ですでに知っていたわけです。たとえば、初めて仙丈ヶ岳に登った時は小屋泊でしたが、最悪な経験でした。

(参考:雑踏の南アデビュー
http://blog.goo.ne.jp/osakahensyu05/e/771e53a806e846b9e6c01fc3ae1553aa
http://blog.goo.ne.jp/osakahensyu05/e/a5d6eb08141244fd4b0bf74f60a9ec4f

そんな山じゃあ、山と向き合えない…

のは学習したので(笑)、混雑して俗化した山であっても、山と向き合うにはどうしたらいいか?と考えます。

そこで出した結論は、テント泊。これはテント泊ができるように、スキルアップするしかない!と考えたわけですね。

そのために、河原でテント泊の練習をしたり、北岳に夫と行ったり、色々工夫しました。

だから”テント泊が出来るようになる”というだけで一年がかりです(笑)。

河原でキャンプデビュー
http://blog.goo.ne.jp/osakahensyu05/e/6bab5b48c9ac91d3b622d985e9d4aea3?fm=entry_awp

テント泊を蔦宿という河原で経験しました。夫が焚火担当!

裏・北岳 夫とテント泊デビュー 神はなぜか暴風体験をくれた。
http://blog.goo.ne.jp/osakahensyu05/e/e36fb0424fe00d2a3cb51ade8d1fb24a

夏の鳳凰三山 テント泊縦走 1泊2日 
http://blog.goo.ne.jp/osakahensyu05/e/a2c68ac312556c17e92118c5eeb603f2

充実のソロテント泊 八ヶ岳硫黄岳&天狗岳
http://blog.goo.ne.jp/osakahensyu05/e/21e77a6b796a6436a4ffc036080c2497?fm=entry_awp


■ 出会い

今度の後立はご縁が招いた山でもありました。

まずは出会いからです。 実は、私は、はっと思い立って時々ソロで出かけます。山切れになって、無性に出かけたくなるのです。でもヨガでの瞑想が良いのかもしれません。

出会い一杯両股小屋
http://blog.goo.ne.jp/osakahensyu05/e/9f141ca7d8749efc003792e778b8bdf5

で、出会いは、南アルプスで。 南アの白鳳峠… 夫と出かけた初のテント泊縦走(一泊しかしていませんが、テントをしょって縦走したので、ミニテント泊縦走です)

その後、同じルート白鳳峠を使った女性にバス停で出会ったのです。

その方とは何度かその後お会いし、彼女は後立縦走を企画中でした。私はたまたま夏のアルバイトで、その縦走の一拠点でアルバイトすることになりました。

またまたご縁だなぁ…

私はもともとあまり岩稜帯志向ではないので、アルバイトものんびりした場所を想定していたのですが、雇い側の指定で岩稜帯の小屋に。

あんまり心配だったから、山を見に行きました。もちろん、ソロで。

だから、後立縦走は、白鳳峠が招いた出会いでした(笑)。

白鳳峠に行って、後立を縦走する結果になった。 人生とはこれだから面白いんですね!

私はあんまり食わず嫌いがないほうです。岩稜帯が自分好みの山ではなくても、頭からNoということはありません。

この後立縦走…残念というか驚くべきというか…最初の発起人である友人には、お山は心を開かなかったようで友人が来ていた期間は大雨に当たり、友人はエスケープルートで一旦下山。

当初の企画の縦走路を歩くことが許されず、一方の私は期間内に歩けない風雨の日はなく、友人が企画した縦走路を全部歩くことができました。

■ じっくり。焦らず。たゆまず。

私が思うには、山で遭難に会うのは、お山が心を開いていない場合に無理して登ろうとするからです。

 1)そのためにトレーニングはしたか?
 2)そのためにルート研究はしたか?
 3)悪天候に無理して突っ込まない

は、安全登山のためには、非常に重要です。 

私の講師の一人は乗鞍には登れていないそうです。

乗鞍なんて楽勝の山でしょう?ロープウェーありますし。でも、縁がない山もある。そういうことです。 リベンジって言葉もありますが、あまりこだわらないほうがいいですね。

山でガツガツしてしまうと、最初は山の素晴らしさに目覚めて歩いていたのに、段々と山に行くこと自体が目的になってしまい、スタンプラリーのように山頂の種類を集めるのが目的になってしまいます。

人間は弱いもの・・・その弱さには自覚的でありたいですね。

手段の目的化には意識的でありたいものです。

山には色々な多種多様の要素があり、山頂だけ登って山を知った、ということにはならない・・・。

山では山そのものがトレーニングです。

その山に登れるかどうか分からない時・・・、今までの山行を振り返ると答えがでます。

お山の神様が、自分を今登ろうとするお山に見合ったスキルを自分に準備してくれていたか?と問うと、おのずと答えが出てきたりします。


まずもって、トレーニング不足とトレーニング不足を認識していないこと、は、非常識登山者のNo1プロブレム、です。

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