Friday, December 14, 2012

読了 『山の社会学』 


■読了 『山の社会学』 

この本は、燕山荘で置いてあったのでした。 今の山を取り巻く社会情勢とこれまでの流れが大まかにつかめる本。

山ってここ30年もブームなのです。 でも今の山ガールブームのようなのではなく、今までは中高年の百名山ブーム。 高速道路の発達、山の変遷、林業の衰退・・・戦後、山を取り巻く社会環境が変わってきたことが分かります。

最近山を始めた人、特に30代~40代の若い人にオススメ。

最近言われたんですよね。

「ご夫婦でだったら毎週少しずつ歩けば、この近郊の山全部歩きつくせますよ!」

”・・・・。” & ”???” な私達・・・。 なんで歩きつくさなきゃいけないのぉ?!

私達は、冬の天狗岳に安全に登りたいだけなんですけどね。後は中山峠越えってヤツですよ。やりたいのは。

なんで白銀の世界が待っているときに、塗りつぶし作戦?

不思議だなぁと思ったら、たぶん”団塊”の発想なんですよね。すべてが”競争”だった時代の人々は、やりつくした感が必要だったんですよね~ だから百名山。

手っ取り早い目標というのは・・・でも・・・多分、行きたいところがない人のためのものです。

やりたいこと、行きたいところが既にある人は・・・自分以外の誰かが作った百名山を全部踏むことよりも多分、自分の100名山を作ることの法に興味があるハズです・・・(汗)

そして、今の山ブームは、多分、既に”自分スタイル”を持っている人たちの流れです。





■ 読了 『ウルトラライトハイキング』

いいですね!この本は最近のロングトレイルブームの一翼を担う本。 とりあえず荷物は軽いほうがいいという話です。

わたしは何日も山に入っている山の中で過ごすのに興味があるのです。できれば山小屋を数珠繋ぎしたいのです。

この分野の教科書的な位置づけの本ですから読んでみました。

ウルトラライト・・・荷物を軽く ・・・は、昨今の若者の目指す生き方にも通じます。

つまり ”持たない”生き方。いや、”必要最小限を持つ”生き方。 

最近とっても嵌っている自力整体の本に 

ダイエットとは、”不要な物を排泄して、必要なものを取り入れることだ”

とありました。 ウルトラライトハイキングは、必要最小限に持つことの、自然歩きにおける具現形。日常もシンプル化するといいですよね。

思うに重い荷物を担いでいるほうがエライ!という山の対極をなす思想です。

おそらく百名山の世代は積み重ねることに達成感を見出していたのです。3畳の下宿からはじめ、妻を娶り、子を育て、そして郊外に庭付き戸建て、車、家の中に溢れるもの…

そうした生き方が代償としての自由を奪ったにしても…。

ところが現代は豊かになり、最初から豊かな世代にとっては、豊かさが自由を犠牲にしてまで手に入れるべき価値には見えてこないんですね。それでウルトラライトな生き方が流行っています。 生き方までライト化できなくても山くらいライトに。いいですね~。 

思うのですが、日本にはお遍路があったのに、なぜかお遍路はロングトレイルと認知されていません。

お遍路こそ、元祖ロングトレイル。 スペインにも殉教のロングトレイル カミーノがあります。

いつか夫とスペインのカミーノ、歩きたいな! 

ロングトレイルだと長距離を歩くので、荷物を軽くせざるを得ないんですよね。そうして軽く小さくした中でいかに快適性を高めるか?という勝負です。

年収300万円でいかに快適に生きるか?ってのと似ています(笑)。




■ 読了 『これならできる獣害対策』

とてもよい本です!

わたしは反省しました。 ちょっとかじられてしまったトマト・・・あげる!なんて畦に捨てていました。

これでは、近所の動物を餌付けしたことにしかなりません。 今年、我が家のトウモロコシはだいぶハクビシンやおさるに食べられてしまいましたが、これは私達の手抜きがなせる技。

動物と人間が共棲するためには、少々の作物はお猿さん用、なんて、とても浅はかで愚かな考えですね。

つまり人間と動物は生息域が別々であるからこそ共棲できるのです。

動物にとっては、山の柿木も、里の柿木も同じ柿木。 人間が怖いから、そう、人間のテリトリーだと思っていたから来なかっただけ。

畑に実って誰も食べる人のいなさげなトマトなんて、動物からみたら、おいらにくれるためにある、ようなもの。

そんな風に動物が思っても、人間のせいです。採られたくなかったら、ちゃんと意思表示しろ!それも動物にも”食べないで!”って分かるように!ってことですね。

燕山荘のご主人も熊対策のところで言っていました。 「かわいそうなようだが、熊には痛い目にあってもらう。
そうすることでその熊は二度と人間の前には姿を出さなくなる。」

動物には、人間を恐れておいてほしいのです。



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