Monday, April 9, 2012

ツルネ東稜 DAY2

アタック当日(4/8)はこれ以上ない快晴でした! 神様ってホント、オーダーメイドで願うとかなえてくれますね!!

この日は朝ごはんを食べていたら、旭岳東稜に登りにきたパーティが2組いた。
起きたら凍っていたペットボトルの水・・・ 
快晴。5:40 

残念だったのはGPSロガーを今回”も”忘れていったこと・・・ せっかく地図読み研究できる
チャンスだったのになぁ・・・とっても残念。 2度目だからさらに残念。

朝は3:45起床。5時出発の予定が5時半出発。シュラフなどはデポして軽くしていく。
朝食は 地元ガイド三上浩文隊長が作ってくれた特製 力うどん。私たちはさらに餅&コーヒーを追加。


■ ツルネ東稜… めっちゃ急登!3時間半

昨日チェック済みの取り付きから・・・一番最初が一番分かりづらい。

こんな感じ。

雪がくぐもってしまう・・・
 
やっと尾根にのった。5:56 
 雪はこんな。表面が5センチくらいクラストした最中雪です。なかはふかふかなので
崩れるとずっと崩れて前に進めません・・・(汗)まさに雪と戯れる感じ(^^)。

 景色に励まされる・・・天狗尾根。

途中にちょうどよい日当たりの良い休憩場所が。6:30 

 富士山がチラリと見える。7:38
 お疲れの夫。わたしも疲れた・・・ この尾根、ホントは”下り”用なんですよね(^^;)

 ヤッホー富士山♪ 8:00 雲海が見えるということは大気は安定している。雲ひとつない青空。上も相当に期待できるゾ!!

 でもこんななんです・・・(汗)

 日差しは強く、樹氷は溶けかかっている。

 美しい景色に励まされながら。

けどこんなナイフリッジが。8:26

山頂まですぐと思ってからが遠い・・・・

まだ・・・

 まだある・・・

 ナイフリッジ。8:56

振り返れば富士山。

じゃーん!!



 見えた!赤岳、中岳、阿弥陀。素晴らしすぎる景色をご堪能ください(笑)



やっと着いた。9時頃 


やっぱり風は冷たく強い・・・日差しは強く、サングラス必携。今回バラクラバは
持って行ったけど使わなかった。

■ 核心部 ツルネ~権現

ここからが夫の懸案の稜線歩き。9:09 

ほんとにこれをいくのかしら~?!

 行く手に旭岳。でこぼこの連なり。

 手前は旭岳。ちょっとだけ見えているのが権現。

 おお~!!すごい雪の壁。

いったんツルネ山頂で稜線に出てから少し南に下ると風のない鞍部に出る。そこでハーネス装着&休憩。

斜面は滑落しそうで怖い・・・が雪の着き方はちょうどよくクランポンも良く噛み歩きやすい。

 旭岳への登りでザイルを出す三上浩文ガイド。10:00。今回は夫が最後尾でショートロープという方法で縦一列でつながる。
これは歩くの結構難しい。ロープがたるみすぎると踏んでしまってアイゼンで切りそう・・・

振り返る。 北アも光り輝いている。









 旭岳山頂から振り返る。10:24 旭岳に登るまでの登りが怖い。諏訪側へ巻くが落ちればすってんころりんさようなら~で立場川まで行ってしまう。ということで途中区間の写真はなし。
このトラバースは足場が少ししかなくそれも傾斜しており、かなり岩にへばりついた格好に(^^;)そっちのほうが危ないってば(笑)。ものすごくおもしろい形のえびの尻尾があったが、カメラを起動させる余裕がなく(ロープ&風が強いので息が絶え絶え)そそくさと通り過ぎた。残念・・・

ハシゴまでくればほぼ終わり。このハシゴは特に怖いことはなかった。このハシゴ超有名なのに
夫は知らなかった・・・(笑)そりゃ~ちょっとショックだろうね。ハシゴが嫌いなら北岳の八本歯のコルのほうとか行けないねぇ・・・あそこのハシゴはウンザリするくらい量が多いのダ。

 ハシゴ。10:52

ギボシ。端正なピラミッド型。

赤岳方面のアップ。夏のほうが道としてはザレていて歩きにくいのだそうで、雪のとき来てよかったかも・・・それにしても雪は好きだけど・・・岩ってあんまりフレンドリーじゃないよね?(笑)


 権現。11:11 もう安心。南面から登るだけならロープは要らなさそう。この頃には日が高くなって、風もゆるやかになり、不思議と山頂は風がなく・・・のんびりとした日向。昼寝したい感じ(笑)

 編笠山。

 富士山と三つ頭・・・今から降りる尾根が見える。

権現を南下して振り返る。

 赤岳。

この日は登山者一杯。だろうなぁ~。だってこんな快晴めったにないもんね!

 三ツ頭方面。南面は明るいのだ。この日は旭岳稜線付近でカモシカの親子がいた。

権現と三ツ頭間の鞍部から西を見る。風もなくポカポカしていて気持ちいい。テント場に最適。 たぶん今朝ココを出発して北上で縦走した人がいたんじゃないかというトレースがあった。

■ 川俣尾根・・・ 初級地図読み&隊長お急ぎ

 ランチを取ってから・・・さあて下るだけ。まだ12時ちょっとだし気分は軽い。というかもっと山にいてもいいな♪ とはいってももう稜線に3時間いたことになるんだけど。

でも帰らなきゃ。でシリセード。

南隣の尾根。


キレイです。



川俣尾根から最初の2300のピークを左に折れ・・・そこから支尾根に入ると出合小屋付近にでますが、
尾根終点には大きな岩がある箇所があるのでそれを避けます。コツは右に避けると沢に入ってしまい
凍っていたら目も当てられないので、左寄りの尾根の斜面を使います。

クラストした雪の層が厚い、踏まれていない雪面だったので・・・すねにたんこぶ(汗)

コツはトップの人の踏み抜きのかかと付近を踏めば、前の人の踏み抜き穴でできた層にすねをぶつけることはなさそうです。

《尾根を下る地図読みのコツ》
・ピークから尾根に入るのは結構難しい。コンパスを用意。
・一度コンパスをあわせ、リングを合わせると、それをずっと使える。(ということを知らなかった・・・汗)
・尾根は終点に注意。終点は大概かなり急である。岩場がある場合は岩殿に出てしまう前に
 そこを避けるルートを選ぶ。
・傾斜が緩やかそうに見えても谷側には決してくだらないこと。気温が低く凍っていたら滑落する。

《番外》
なんと! iPhoneのGPS、電波が届いていた!めちゃくちゃ山屋に褒められる夫(笑)
現在地を出すソフトをちょうど入れたところでした・・・普段ソフトバンクは山では使えないのに。

しっかし、終わりはあっという間・・・寂しい。14時小屋着。

■ 林道歩きでおしまい

小屋に戻ると、ちょっとラーメンを食べ、コーヒーを飲む。帰り支度をしていたら、
今朝あったアイスクライマーのパーティが降りてきてた・・・。旭岳東稜だそうだ。こっちはうーんと
上級のクライミングルートなのである。みんなすごいねぇ。ガイドさんは歩いているときも彼らの
様子をチェックしていたようだが、我々は他に関心をまわす余裕なし・・・(笑)

あまりマッタリすると歩けなくなるので、さっさとパッキングして(なぜか来るときより
ザックがでかくなる・・・そして重いような?笑)出発。帰りはのんびりだ。

 林道で落ちていた鹿の尻毛?

 鹿のお亡くなりになった後。

 北岳はこっちからのほうがかっこよく見える。

 さようなら・・・ツルネ。

行きに乗せてくれたトラックはパンクだったらしくジャッキアップされていました。
林道にそのトラックのものと思しき鍵が落ちていたので交番に届けました(といっても隊長が、ですが)

17時解散。来るときは長かった林道も帰りはあっという間。

帰りはすっと1時間で自宅。この日はなんと12時間も歩いたので・・・(びっくり~!!)
(というか下り林道2時間分をすっかり忘れて、8時間は歩けるからだいじょうぶ、なんて思っていたのです・・・笑)

疲れたし、めんどくさくなって宅配ピザとエビスで、無事帰れたことに祝杯を挙げ(笑)
とってきた写真鑑賞会をして、サクッとお風呂に入って山時間で寝ました。

■ ルート情報

バリエーションルート初級。一般ルートを歩き慣れ地図を見る人向け。急登でラッセル有り。

美しの森~出合小屋(川俣林道): 2~3h 平坦で特に難所なし 渡渉あり、堰堤のハシゴあり
出合小屋: 前泊 薪ストーブ有り トイレ有り
出合小屋~ツルネ山頂: 通常の下山ルートを登る。3.5h 急登。赤布あり トレース不明瞭
ツルネ~旭岳~権現~三つ頭: 縦走路。2~3h 夏に普通にあるけば1時間もかからないかも?
核心は旭岳。初心者が同行する場合はザイルが必要ということでガイドなど経験者と歩くべし
三つ頭~川俣尾根~支尾根: 2h 赤布あるが少ない トレース薄い

核心は旭岳付近、縦走路は圧巻。川俣尾根の下りはルートファインディング力要。

大満足です。

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