Saturday, March 9, 2013

おばちゃんが団体で登ってこない山に登れる自分になる


■ 打たれ弱い若者

最近ヤマレコを見ていたら、
「団体で登っているおばちゃんに単独登山の若者が熊鈴がうるさいと叱られた、ショック」って愚痴があり…

読んでいて…たいていの紛争というのは、”どっちが正しいかという問題ではなくなったときに解決” なので、第三の解が必要なのですが、この場合、第三の解というのは、

団体で登るようなおばちゃんが行かない山に行けるようになること

なのではないか?と思いました。

■ 単独はさみしい

私も静かな山が好きです。本当に”一人で”歩くのが好きなのです・・・。でも一人では歩けない場所もいっぱい(T_T)。

ただ一人で歩くときは場所によってはとても怖い。

それは、この場で滑落したら誰も見つけてくれないだろうな…って想像できる場所とか…だから、そういう場所は最初から歩かないようにしています。

以前ガイドさんと歩いた府戸尾根(三ツ峠へ延びる尾根)を一人で歩いていたときは、杉の植林は真っ暗でうっそうとしており、心細くなり、何度も振り返り、「おーい」とか言ったくらいです・・・(汗)。

それは、熊がいそうな気がしたんではなく、なんとなく誰もいなくて怖くなっただけなんですが…(^^;)。

でもそんなときも熊鈴はつけませんでした。 そこは熊の痕跡が全く見当たらなかったから。

一説に熊注意の看板は熊が実際に出た個所ではなく、”山菜採りのテリトリーに入らないでほしい”という意思表示なのだそうです(笑) 知らない人はビビッて入ってこないだろうという話。

その森が怖かったのは、日陰の森だったから、でしばらく行くと日向の機嫌のいい森に変わり、そして一人で歩いていることが幸せでたまらなくなったのでした。

長い尾根を快適に歩く。その道はとてもスミレが多い道で…今年もまたスミレを見に歩きたいです。

■ 熊鈴

熊鈴キライ・・・熊鈴があるとどうしても風の音とか、鳥のさえずりとか聞き損ねてしまうからです。

そして、熊の専門家によると、熊避けに効果があるのは人間の話声。鈴ではなくて。だから、基本的にはおしゃべりできるような相手が要れば、しゃべりながら歩けばいいだけみたい。

でも、静かな自然を味わいに行っているときは…困りますね。それも一人だと。

季節に寄りますが、熊が出る季節に、熊がでる山域で、熊の痕跡も明らかだったら、熊鈴は一応必要ですね。
無くてもおしゃべりすればOK。笛も有効。

■ 熊の痕跡を良く知ること

熊が出るかでないかは、山域への理解も必要ですね。 以前に両股への林道を歩いた時は、熊の痕跡(ふん)があちらこちらにあり、これは熊鈴というか熊スプレー必携と思いました。

小屋へ着くと、魚釣りのおじさんたちがいて、実際のところみんな熊スプレー持参。やっぱり対策は必要なんだなぁと納得しました。

今年山開き直後にまた両股に行くことがあれば、熊スプレーを持っていくと思います。

でも、人がさんざん入る海の日前後はもう熊の方でも人の進出をわかっていて、出てこないと思います。人間が熊に合うより、熊の方が人間に合うのを嫌がっているらしいですよね。

だって熊の胆と言えば、ものすごく高く売れるらしくて人間が目の色を変えて熊を仕留めに来ていたらしいですから(笑)

■ 無知=ウルサイになってしまう

ソロで熊鈴鳴らす人は、疑心暗鬼に駆られてしまうので、どこでもここでも鳴らす…と言う結果に陥りがちです…そうなると、基本的に自分もつまんないかな~と思います。

自分が楽しむためにはどうしたらいいか?
そういう風に頭を使うと… 静かな山が好きな人は必然的に人がいないルートを、人がいない山を目指すことになります。リスクも責任も自分持ち。

となると
 ・熊のほうに人間をよけてもらうには何が一番効果的かを知っている
 ・熊のふんがどんなものか知っている
 ・クマよけスプレーを持っている
 ・熊に出会った時の対処法を知っている
 ・何が何でも自力で帰ってくるっていうガッツがある
 

というのは重要ですね。 おばちゃんに怒られたくらい、でいじけているんだったらガッツ的にすでに負けている・・・。

山はみんなのものだからとおばちゃんにソロの自分の権利を認めさせることに躍起になるのではなく、おばちゃんが団体で登るような山にしか登れない自分ではなくて、おばちゃんが来ないような山に行けるような自分になる。

それが第三の解なんじゃないかって思うんだけど…

 みなさんはどう考えますか?

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